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文大統領は「外交の解決の場に戻れ」と呼びかけるだけでなく、日本を変える動力を模索しなければ

文大統領は「外交の解決の場に戻れ」と呼びかけるだけでなく、日本を変える動力を模索しなければ

Posted July. 16, 2019 09:56,   

Updated July. 16, 2019 09:56

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、大統領府首席・補佐官会議で、日本の輸出規制強化に対して、「最終的に日本経済により大きな被害が及ぶことを警告する」とし、「日本政府は一方的な圧力をやめ、今からでも外交的解決の場に戻ることを望む」と述べた。文大統領の日本に対する公開メッセージは、8、10日に続き3度目。日本が態度変化を見せないため、「警告」という表現を使って対応を強めながらも、外交交渉の可能性を開いたツートラック戦略とみられる。

今週が韓日対立の分岐点になる見通しだ。18日は韓国の大法院(最高裁)の元徴用工補償判決に対して日本が定めた第3国仲裁委員会要請の期限だ。韓国がこの日までに応じなければ、日本は韓国を戦略物資輸出優待国(ホワイト国)から除外すると予告している。日本が2次経済報復に出た場合、韓日対立は長期化しかねない。

韓日対立が続くと、最大野党「自由韓国党」の黄教安(ファン・ギョアン)代表は15日、記者会見で、「実質的な議論が可能なら、大乗的にどんな会談でも受け入れる」と述べた。文大統領も政界の超党派の協力を呼びかけ、前向きな反応を示した。むろん、黄氏が大統領府会合の条件に外交安保ラインの交代などを掲げたが、大統領と5党代表の大統領府会合の成功の可能性は高まった。

日本の輸出規制強化に対する政界の超党派の協力は必要だ。今は、政派を超えて国益のために声を一つに出さなければならない時だ。与野党、政府、企業の冷徹ながらも団結した声は、日本政府を圧迫する外交的レバレッジになり得る。大統領府会合が実現するなら、これまで休眠状態にあった韓日議員連盟など議員外交チャンネルを稼動し、交渉の突破口を開く努力が必要だ。

大統領府も野党の声に積極的に耳を傾けなければならない。自由貿易の原則を傷つける経済報復に出た日本が一次的な原因を提供したものの、果たして韓国政府の対応は適切だったのか、振り返らなければならない。最近、大統領府の参謀が、国債補償運動、東学農民革命云々する姿は、外交交渉をさらに難しくする振る舞いであるため、自制しなければならない。自由韓国党も、政府の無能さを指摘しても、日本に悪用される可能性を常に念頭に置かなければならない。与野党いずれも国の経済の将来がかかった問題をめぐって、浅薄な政治的利益を計算するなら、後戻りのできない悪手になるだろう。