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韓国ファンを二度も愚弄したロナウド

Posted July. 29, 2019 10:30,   

Updated July. 29, 2019 10:30

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イタリア・セリエAのユベントスFC対Kリーグオールスターの親善試合が行われた26日、ソウル・ワールドカップ競技場のミックスゾーン(共同取材区域)。たったの1秒も出場しなかったユベントスのクリスティアーノ・ロナウドは、「何があったのか」と質問する記者に目を凝らして睨みつけながら通り過ぎた。うるさいと言わんばかりに露骨に嫌な顔をして見せた。

この日、会場には雨が降る中で6万3000人が訪れた。チケットの最高額は40万ウォンに上ったが、発売開始2時間20分で売り切れるほど、大きな関心が集まった。サッカーの世界的なスタープレイヤー、ロナウドを現場で直接見ることができたからだ。この試合を進めたザ・フェスタがユベントスと契約を結びながら、「ロナウドの45分以上の出場」を条項に盛り込んだのも、ファンのロナウドへの関心が高かったからだ。

だがロナウドがこの日見せた振る舞いは、失望そのものだった。ロナウドは、ピッチに現れなかったどころか、試合に出る時はしてはならないイヤリングも外さないままベンチに座っていた。最初から出場する気がなかったことを意味する。それでいて、ロナウドは試合前に予定されていたファン交流会で、「競技力に影響を与えかねないのでイベントには行かない」と話した。ロナウドの揺るまいに対するユベントスの反応は尚更呆れるものだった。ザ・フェスタの関係者によると、後半10分が過ぎたところで、ロナウドが出場しないことに気が付いて抗議すると、ユベントス側は「監督も選手も出場条項については知っているが、選手がプレーしないと言うのでは、我々としてもどうにもならない」という反応だった。ロナウドに週給7億ウォン以上を払っている名門クラブが選手が出たくないと言っているから出場させないというのが言い訳だった。

ユベントスは、韓国入りする前から、韓国を発つ瞬間まで数々の言い訳を並べながら韓国ファンを欺瞞した。当日入国、当日出国という理解できない行程に加えて厳しいファン交流会などのスケジュールは、いずれもユベントスの要請で組まれたものだ。それでいながらユベントスは、韓国入り後に交通渋滞でスケジュールが遅れると、「我々は着いたけど韓国警察はエスコートもしてくれないのか」と逆切れした。

この日、大邱(テグ)から上京したキム・ヒョスンさん(51)は、「ロナウドがファン交流会に参加すると聞いて明け方の列車に乗った来たのに、詐欺に遭った気分です。試合見るのも辞めて帰りたい」と話した。この日、インターネットにはロナウドを見ようとチケットを買った人々の様々な事情が投稿された。数年間、闘病している弟のためにわざわざ高いお金を払って病気を病んでいる弟を地方からソウルまで連れてきた話や、サッカー選手を夢見る娘のために余裕がない中でお金を工面してチケットを買ったという話など。彼らの小さな希望は、この日無残に踏みつぶされた。

ロナウドは、イタリアに帰った後、インスタグラムに「家に帰れて嬉しい」と、ランニングマシンの上で走っている写真を掲載した。ロナウドは、韓国ファンを2度も愚弄した。


李沅柱 takeoff@donga.com