米国の中央銀行に当たる連邦準備制度(FRB)がグローバル金融危機当時だった2008年12月以降、10年7ヵ月ぶりに金利引き下げに踏み切った。FRBのこの日の金利引き下げの決定と引き下げ幅は、従来の予想と一致する。しかし、FRBは追加金利引き下げについては明確なシグナルを与えず、韓国銀行が今後さらに金利を引き下げることに負担として働くものと予想される。
FRBは先月31日(現地時間)、連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会議で基準金利である連邦基準金利を年2.25~2.50%から2.00~2.25%へと0.25%ポイント引き下げた。FRBの委員10人中8人が賛成した。FRBはまた、9月末と予定していた保有資産縮小政策の終了を二ヵ月前倒すことにした。
FRBのジェローム・パウエル議長は同日の記者会見で、今回の利下げについて、「明らかに保険的側面」があると明らかにした。米中貿易戦争の高まりと世界経済減速などの要因を考慮して先制的に金利を引き下げる「保険性引き下げ」に乗り出したという意味だ。しかし、「長期的な引き下げサイクルの始まりではない」と追加引き下げへの期待を退けた。
パウエル議長が「(今回の)一度限りの金利引き下げとは言わなかった」と一歩退いたが、FRBの年内の追加引き下げを期待していた金融市場では失望感が広がった。ダウ指数は1.23%、ナスダック指数は1.19%下落した。1日、総合株価指数(コスピ)も7ヵ月ぶりの最低値である2017.34で取引を終え、対ドルウォン相場は1ドル=5.4ウォン・ウォン安ドル高の1ドル=188.5ウォンで取引を終えた。
ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com