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人の考えを読んで脳疾患の治療を助ける、KIST研究チームが超小型「ブレインチップ」を開発

人の考えを読んで脳疾患の治療を助ける、KIST研究チームが超小型「ブレインチップ」を開発

Posted August. 23, 2019 09:30,   

Updated August. 23, 2019 09:30

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人間の考えを読んで脳疾患を治療する多目的脳インプラントチップが、韓国国内で開発された。この技術をより引き上げれば、言語障害のある人でも考えさえすれば、相手に文章を伝えることができ、脳疾患にかかった患者を治療する道も開かれると期待される。

韓国科学技術研究院(KIST)のチョ・イルジュ責任研究員の研究チームは22日、脳信号を読み取り、神経細胞に刺激を同時に与える小型ブレインチップの開発に成功したと発表した。脳に電極を差し込んで、脳が出す信号を読み、人の狙いを読み取ったり、逆に脳に刺激を与えて脳疾患を治す技術は共に存在するが、両方を同時に実現する技術はなかった。

研究チームは、髪の毛よりも細い40マイクロメートル(μm・100万分の1メートル)の太さのプローブ4つがついているブレインチップを開発した。プローブごとに脳の電気信号を読み取り、電気刺激も加える8つの電極を植えた。プローブは、蛍光灯のように光を放ち、注射針のように薬物が出る。既存に開発された脳チップに比べて、厚みが5分の1ぐらいで、植えるときに脳組織の損傷を最小限に抑えた。

研究チームは、マウスの記憶を担当する脳の中の海馬部位にチップを挿入して、脳信号を神経細胞単位で精密に測定した。光と薬物で記憶を調節する脳部位である海馬の脳細胞を刺激して、神経細胞の結合性を調節することに成功した。

チョ責任研究員は、「脳疾患は、脳回路が切れているか、逆に互いにつながってはならない脳の回路が繋がって現れる」とし、「チップを利用して脳の状態を分析し、脳の回路が切れたところを繋げるときは連結性を高める刺激を、間違って繋がっているところには弱体化する刺激を与えることができる」と説明した。この研究は今後、人間の脳とコンピュータの間のインタフェースシステムと脳疾患の治療機器に適用できると予想される。


チョ・スンファン記者 shinjsh@donga.com