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「ツアー選手権」に出場したイム・ソンジェ、東京五輪での活躍を夢見る

「ツアー選手権」に出場したイム・ソンジェ、東京五輪での活躍を夢見る

Posted August. 30, 2019 09:55,   

Updated August. 30, 2019 09:55

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「楽しかったし、不思議な気持ちで幸せだった」

29日、電話の向こうから聞こえたイム・ソンジェ(21=CJ大韓通運)の声には、まだ米男子ツアー(PGA)最終戦、ツアー選手権の余韻を感じられた。

今年PGAツアーにデビューしたイム・ソンジェは、フェデックスポイント上位30人だけが出場できるツアー選手権に、新人では唯一出場した。「皇帝」タイガー・ウッズ(米国)も立てなかった舞台で、堂々と19位で2018~2019シーズンを終えたイム・ソンジェは、選手投票で選ぶ新人王の最有力候補に挙げられている。

イム・ソンジェは、「ウッズはいなかったけど、凄いプレイヤーたちは皆いましたね。今季の目標はつさー選手権進出だったので、夢が叶いました。数年前までテレビで見ていただけの選手たちと同じフィールドでプレーできたことは、とても不思議な経験でした」と笑顔で語った。長いシーズンを終えたイム・ソンジェは、最近米国ジョージア州アトランタに滞在しながら、久しぶりの甘い休み過ごしている。2週間の休みの後、9月12日から始まるミリタリー・トリビュートで2019~2020シーズンを始める。

●イム・ソンジェが選んだ二つの場面

イム・ソンジェは今季に35試合に出場した。出場資格のあるほぼ全試合に欠かさず出ていることになる。イム・ソンジェは、「子供の時からの夢だったPGAツアーなので、すべての大会が大事だった。出た試合では成績を挙げて、それに応じて賞金がもらえるのが楽しかった」と話した。26度も予選を通過し、285万1134ドル(約34億7000万ウォン)を獲得したイム・ソンジェは、「家を買わないで、両親と一緒に大会が開かれる地域でホテル暮らしをした。まるで旅をする感覚でツアーを回っていたようだ」と語った。

最初の大会だった2018年10月のセーフウェイ・オープンで4位タイとなり、順調にスタートを切った。うまく行きそうな予感がしたのは今年3月に開かれた「第5のメジャー戦」プレーヤーズ選手権だった。2日目の13番で、米国に渡って初めてホールインワンを達成した。152ヤードから8番アイアンで打ったボールにバックスピンがかかってカップに沈んだ。イム・ソンジェは、「この大会では予選落ちしたけど、その後は順調だった。何よりも継続して大会でプレーできたことが嬉しかった」と話した。

イム・ソンジェが挙げたもう一つの「ザ・ショット」はプレーオフシリーズ第2戦BMW選手権4日目の7番(パー5)でのイーグルだ。イム・ソンジェは、「4日目になるまでツアー選手権進出が微妙だった。唾を飲み込めないくらい緊張していた。ところが、そのホールで打ったロブショットがイーグルとなって進出が実現したのだ」と振り返った。

●運も実力

イム・ソンジェは、「自分の運がいい人間」という言葉をよく口にする。PGAウェブドットコム・ツアー(下部ツアー、今のコーン・フェリーツアー)の最初年にPGAツアーシード権を取得したのが代表的な例だ。

ウェブドットコムツアーは、PGAツアー優勝経験者が多い舞台だ。ところがイム・ソンジェはデビュー戦だった昨年1月のバハマクラシックで突然優勝を果たした。イム・ソンジェは、「すべてのショットが思うように行った。最高のラッキーだった」と語った。次戦で2位となり、たった2戦目でPGAツアーシード権を掴んだのだ。代表メンバー→日本ツアー→PGA下部ツアー→PGAツアー→ツアー選手権進出まで、希望していた全てが、今まで順調に実現した。

来季の目標は、東京五輪で成績を出すことと、ツアー選手権にもう一度出場すること。そのために、強みとされているドライバーとロングアイアンを維持しながら、多少苦手だったショートゲームを補わなければならない。イム・ソンジェは、「ウッドよりドライバーの方が楽だ。飛ばし屋ではないけど、正確に送ることには自信がある」と話した。今季のドライバーの平均飛距離は295.9ヤードで81位タイだった。


李憲宰 uni@donga.com