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差分議決権の導入、「第2のベンチャーブーム」の呼び水になるべきだ

差分議決権の導入、「第2のベンチャーブーム」の呼び水になるべきだ

Posted September. 06, 2019 08:45,   

Updated September. 06, 2019 08:45

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政府が、非上場ベンチャー企業に限って差分議決権を推進することにした。政府は4日、洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相の主宰で開かれた経済活力対策会議で、株主同意などの厳しい条件の下で差分議決権株式発行を認める案を今月中にまとめたいと明らかにした。差分議決権は、創業者や大株主などの特定株に1株当たり複数の議決権を与えて、経営権防御を容易にするものである。

ベンチャー業界はこれまで、大規模な投資を受けたくても、経営権が薄められることを嫌って差分議決権の導入を要求してきた。差分議決権ができれば、創業者が外部から投資を受けても、安定的な支配権を維持できるので、長期的ビジョンを持って企業を成長させることができるという。グーグル、アリババ、フェイスブックなどの世界的情報技術(IT)企業は、大株主が1株当たりに10個ほどの議決権を持っており、経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち、15カ国がこの制度を導入している。

韓国のベンチャー企業は、2010年の2万4000社から9月現在は3万7000社へと大幅に増えたが、企業価値が10億ドル(約1兆1000億ウォン)以上のユニコーン企業は、世界の約370社のうち、韓国は9社に過ぎない。起業は活発だが、大企業へと拡大する割合が少ないという意味だ。様々な規制のため、自ら中小企業や中堅企業にとどまっている事例も多い。

中国政府も、アリババ、シャオ米などが差分議決権を認められるためにニューヨーク、香港などの海外証券市場に上場すると、最近、技術革新企業に限って差分議決権を許可することにした。革新企業を海外に奪われずに、「第2のベンチャーブーム」を起こすためには、ベンチャー企業が成長できるように、いくつかの規制を改革しなければならない。大株主の専横などの副作用を懸念する声もあるので、補完策を設けて、上場企業にまで差分議決権を広げる方策を検討することも必要である。