サッカーファンの関心が集まった孫興民(ソン・フンミン)とイ・ガンインを同時に起用する組み合わせを披露した。だが、多くの課題を残した。
パウロ・ベント監督率いる韓国代表チームは5日(現地時間)、トルコのイスタンブルで行われたジョージアとの親善試合で2-2で引き分けた。韓国は前半40分に先制ゴールを許したが、後半2分と40分に黄義助(ファン・ウィジョ)の連続ゴールで勝ち越した。しかし後半44分、再び同点ゴールを与えた。
ベント監督は、これまで使ってきた4バックではなく3バックを使い、3-5-2フォーメーションで試合に臨んだ。キム・ジンス、黄義助を中盤の左右に配置し、中央MFに権昶勲(クォン・チャンフン)とイ・ガンインを配置した。孫興民とイ・ジョンヒョプが2トップに立った。
ベント監督の狙いは明確だった。サイド突破に長けているキム・ジンスと黄義助を通じて、中央守備を崩し、その隙を突いてテクニシャンの権昶勲とイ・ガンインに孫興民へ決定的なパスを供給してもらう戦略だった。
しかし実際は思うようにいかなかった。縦パスは消え、孫興民はボールを受けるために、難度も中盤まで下りなければならなかった。中盤が崩れたからだ。攻撃的MFらが大挙前進すると、守備との間隔が開いた。このスペースを攻める相手のカウンターの時、MF陣の速やかな守備転換が求められたが、そうならなかった。今後MF陣の積極的な守備加担が必要、との指摘だ。
孫興民は、「選手たちがベストを尽くさなかったのは恥ずかしいことだ」と言い、「こんなパフォーマンスではW杯に出れない」と話した。ベント監督も試合終了後に「前半戦だけを見ると、これまでこなした17試合のうち最悪だ」とコメントした。
この日注目が集まったイ・ガンインは、18歳198日で(歴代最年少7位)代表戦デビューを果たした。前半序盤はプレッシャーを交わしながら鋭い縦パスを出す場面や、後半6分のFKでゴールポストに当たる巧みな左足シュートは、今後の成長可能性を改めて示すものだった。しかし、相手のタフな体当たりに倒れたてからはコンディションが乱れ、パフォーマンスが低下した。
イ・ガンインは同日、得意とする右MFか、U-20W杯でのような位置にこだわらないフリーロールを与えられなかった。持ち味の左足攻撃と前線でのクリエイティブな役割に制限されたのだ。ベント監督も、「全般的に代表チームの競技力が良くなかった上、普段プレーしていたポジションでなかったため、イ・ガンインについては、この試合だけで評価するのは困難」と話した。しかしマルチプレイが求められる現代サッカーの流れからすれば、多様なに役割の遂行や積極的な守備加担はイ・ガンインの成長のためにも必要だろう。
ベント監督は6人を交代してテストした。このうち、代表戦デビューを果たしたイ・ドンギョンは安定感のあるボールコントロールとクロスで可能性を見せつけた。
韓国代表は10日、トルクメニスタンとのアウエー戦で2022年カタールW杯アジア2次予選の初戦を行う。
李元洪 bluesky@donga.com