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「同盟富国」をアピールしてきた米、金だけを要求すれば「同盟貧国」になる

「同盟富国」をアピールしてきた米、金だけを要求すれば「同盟貧国」になる

Posted September. 23, 2019 08:11,   

Updated September. 23, 2019 08:11

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「米国は『同盟富国』だが、ロシアと中国、北朝鮮のような国は『同盟貧国』ではないか」

米国防総省のナンバー2のノークイスト国防副長官に対する人事公聴会が開かれた7月。ダン・サリバン上院議員(共和党)の発言は、記者の耳に最も印象的だった。資源富国やエネルギー富国という言葉は聞いたことがあるが、同盟富国とは・・・・。

サリバン氏は、韓米、日米の米軍駐留経費負担協議に触れ、「もし協議に失敗して米軍が撤収することになれば、ロシアと中国、北朝鮮にとって良いことではないのか」と尋ねた。ノークイスト氏は「そうだろう」とし、「米国にはあるが、それらの国家にないものは、まさに同盟とパートナーだ」と述べた。ノークイスト氏には、「同盟の強化と拡大を模索しなければならない」というサリバン氏の要請に、「アベンジャーズ」のような同盟国と手を握る米国の自信が感じられた。

米国防総省によると、米国が相互防衛条約や国際条約を通じて同盟およびパートナー関係を結んでいる国は70国近くにのぼる。核兵器の開発や戦争の脅威だけでなく、環境、エネルギー、貧困問題など世界が直面した挑戦に対抗し、米国が力を合わせる頼もしい友軍だ。世界最強大国である米国が、グローバルな影響力を維持するために介入する多くの国際問題には、一国だけでは力に余るものが多い。

「同盟富国」という単語が再び浮上したのは、同盟を蔑むようなトランプ氏の相次ぐ発言のためだ。「同盟が私たちを利用する」、「同盟が悪い」というトランプ氏の「同盟たたき」がますます過激になっている。このため、従来の5倍にのぼる米軍駐留経費負担増加圧力だけでなく、北朝鮮との協議で「完全な金の浪費」と非難した韓米合同軍事演習を永久に中止させるのではないかという懸念がますます強まっている。同盟を外交安保の核心資源と考える国家の態度と見ることはできない。

幸いなことに、米議会や政界でこれを指摘する声が出ているということだ。政権実務者らの認識もそうだ。私的な席で会った外交安保分野のある当局者は、「トランプ氏の話が直ちに政策になると心配する必要はない。実務ラインのムードは違う」と耳打ちした。そして、「軍事分野で毎日緊密になされる韓米間の意思疎通だけを見ても、韓国がどれほど重要な同盟であるかを知ることができるのではないか」と述べた。彼らは、北東アジアの核心の同盟である韓国と日本の対立についても憂慮している。先週、上院外交委員会の公聴会で、ロバート・メネンデス上院議員がスティルウェル国務次官補に、「中国の脅威などに対抗するために、米国が日韓両国の関係改善に積極的に乗り出さなければならないのではないか」と質問したのもこの一例だ。

今週、国連総会を機に行われる米国との首脳会談は、同盟に対するトランプ政権の見解と方向性を確認できる重要な場だ。敏感な同盟問題を議題に上げる韓米首脳会談の結果は、他の国々にも影響を与えるメッセージになり得る。同盟を失望させる結果が繰り返されるなら、米国が「同盟貧国」に転落することもあるかも知れない。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com