41、42、43…。
単なる数字の羅列ではない。腐敗清算に立ち向かった教師が大統領になるというコメディドラマの主演俳優で、実際に大統領になったウクライナのゼレンスキー大統領、新党「共和国前進」を率いて最年少大統領に当選し、改革を主導するフランスのマクロン大統領、隣国エリトリアとの内戦を終息させた功労で11日に今年のノーベル平和賞を受賞したエチオピアのアハメド首相の年齢だ。40代前半の彼らは、自国内の革新を主導して世界の注目を浴びている。
40代のリーダーが既存政治の形態を変えている。昨年4月に就任したアハメド氏は、アフリカ初の男女同数内閣を発足させた。また、100万人にのぼる難民を包容する政策を行い、政治犯を大挙釈放する「寛容」の政治で国内の支持層を固めた。このような内部の安定を基にエリトリアとの協議に入って成功させ、ノーベル賞受賞で世界的な指導者の仲間入りをした。カナダのトルドー首相(48)も、男女同数内閣を発足させる一方、難民や原住民出身も閣僚にする改革を行い、40代リーダーシップのトップランナーとして脚光を浴びている。
二極化による社会不満が凝縮し、変化を望む時代的要請が強まる時に「40代リーダーシップ」が登場すると、専門家たちは診断する。40代は青年層にはない経験、老年層には足らない変化を導く意志をもとに国民と意思疎通し、新しい政治革新で貫徹させる。このため40代リーダーが急浮上する現象は歴史的に繰り返される。米国でも社会変化を求める声が強まる時、40代の大統領が登場した。第2次世界大戦後、低迷した米国に「ニューフロンティア」を提示したジョン・F・ケネディ、1990年代に米国の経済危機で変化を主導したビル・クリントン、9・11テロと2008年の世界金融危機による低迷した状況で「Yes、We can」というキャッチフレーズを掲げたバラク・オバマ前大統領などは、変化を渇望する国民の声に合わせて制度圏内で時代的要請を盛り込んだ変化を実践したリーダーだ。
40代のリーダーは、現在のトランプ米大統領(73)、中国の習近平国家主席(66)、ロシアのプーチン大統領(67)ら「ストロングマン」の対局にある。ストロングマンに対する疲労感が大きくなっている状況で、今後世界のリーダーシップが40代で再編されるという予測が出ている理由だ。
金潤鍾 zozo@donga.com