韓国と米国が移転に合意したにもかかわらず返還が長期間遅れていた4つの在韓米軍基地が11日、返還された。韓米は、龍山(ヨンサン)米軍基地に対する返還手続きも始める方針だ。
国防部と外交部は同日、共同記者会見で、「政府は11日、米国と在韓米軍地位協定(SOFA)合同委員会を開き、このような内容に合意した」と明らかにした。返還された4つの基地は、キャンプマーケット(仁川富平区)、キャンプイーグルとキャンプロング(江原道原州)、キャンプホビー射撃場(京畿道東豆川)。2009~11年に閉鎖され、政府が在韓米軍と基地返還協議に着手したが、基地の汚染浄化費用をめぐる韓米間の意見の相違で放置されてきた。
政府は、基地返還とは別に、環境汚染浄化費用の問題は米国と協議を続ける方針だ。しかし、基地が先に返還されれば、韓国が汚染浄化費用を負担した前例が今回も繰り返されるという観測が流れている。4基地の浄化費用は約1100億ウォンと推算される。
米第8軍司令部など駐留部隊の大半が京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)に移ったソウルの龍山基地も返還手続きが開始されたが、汚染浄化費用の交渉は続く見通しだ。一部では、在韓米軍基地の早期返還をめぐって、政府が米国の駐留経費負担増加圧力を弱めるために汚染浄化費用を交渉カードに提示したという見方もある。
孫孝珠 hjson@donga.com