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シンボルを使ってメッセージを伝えよ

Posted December. 21, 2019 08:38,   

Updated December. 21, 2019 08:38

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チェコ、プラハを旅する途中、カレル橋の下にかけられた愛の南京錠を見て感動した。ここでの鍵は永遠の愛を象徴する。いろんな種類の鍵を見ながら愛をシンボルで表現するのも一つの文化だと思った。

人間が用いる重要な表現の手段として言葉がある。加えて心理的、精神的世界を表現するものに象徴(シンボル)がある。シンボルは直接表現としては捉えら切れない、深い直観的知恵を指す。だからこそ、シンボルは人間本来の奥深い表現方法とも言える。古代文明を研究する際には、まずシンボルの研究に取り組む。古代の指導者はシンボルを使って国を治め、美術、宗教、神話、祭儀などあらゆるものにこれを用いた。例えば、中国の漢時代、皇帝は統治に色のシンボルを用いた。皇帝自ら天に祈願する際、自然と天気にふさわしい色の礼服を着た。月に祈願をするときは白、太陽に訴えるときは赤の礼服。ピンク色は日の出を連想させるので成功を祈願するときはこの色の祭儀服を着た。

スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングは、意識的に考え出した日常生活の記号とシンボルとを区別する。彼はシンボルを「日常的に慣れたものかもしれないが、しかしながら通常の意味のほか、凝縮した含意を持っている言葉、名前、絵など」と解釈する。大事なことは、シンボルが情緒とかけ離れたものであってはもはや生きたものではないということ。シンボルに何かを訴え、惹きつける力があるのは、人間の内側にある直観的自覚と情緒に触れ、共鳴するからだ。

雷や稲妻、洪水、嵐などは古代の人たちにとって最も大きな災いだった。彼らは直観で自然界に反応した。すべてのものは同じ意識を共有しており、シンボルを通してその意識に語りかけられると信じた。例えば、地面を鳴らして雨が地面に落ちる音を真似る「雨乞いの踊り」がそうだ。この踊りを踊ることで日照りを終わらせると信じた。タイでは雨乞いの祭で象を使う。象が人間の形をした人形を踏みにじる間、クラッカーを鳴らし、けたたましく打楽器を連打する儀式を行う。打楽器やクラッカーなどの騒音は稲妻、雷、にわか雨を乞うシンボルだ。ドイツではカエルを使って雨乞いをする。季節的に干ばつになる「メーデー」の記念日イベントとして、カエルを模擬絞首台にずらりとぶら下げる。雨に最も早く反応するカエルだから雨のシンボルとして用いられるわけだ。春に命が必ず帰ってこられるよう冬の間行う豊穣の祭りには「犠牲」という概念が用いられた。アステカ族は人間の血と心臓を生贄として捧げなければ、太陽が輝かず宇宙も存在しなくなると信じた。

シンボルは未来に向かうほど様々な形で強力なものに発展するだろう。パワフルな人間になりたいと思うなら、メッセージを伝えやすいイメージとシンボルを見出し、自分と関連付けることだ。そしたらあなたは大きな力を得るかもしれない。