「歌い手は、パンソリ舞台でいろいろな種類の突発状況に対処しなければなりません。このような経験と素質を生かして、現場対応に長けた警察官になりたいと思います」
27日午前、中央(チュンアン)警察学校を卒業して、新人警察になった国楽人出身のチャン・スンウク警察官(31)は、東亜(トンア)日報との電話インタビューでこのように抱負を語った。チャン警察官は中央大学国楽科を卒業して、釜山(プサン)国楽大典で銀賞を受賞した実力派の歌い手だ。彼女は観客と呼吸しながら舞台を作るパンソリのように、被害者と共感しながらも臨機応変を発揮しなければならない治安業務に魅力を感じて、警察の道に挑戦したという。
この日、チャン警察官と一緒に正式に警察官になった中央警察学校298期の卒業生2994人の中には、スポーツ選手出身が取り分け多かった。青少年サッカー国家代表出身のチョン・スンス警察官(26)は、「実習時に、警察服を着て街に出て市民に会うと、グラウンドに立った時のように胸が躍った」とし、「選手時代に鍛えた体力をフルに活用したい」と語った。射撃のワールドカップ代表出身のキム・ウンヘ警察官(33・女)とプロ野球ネクセン(現在はキウム)ヒーローズ選手出身のホ・スンヒョク警察官(29)、19歳以下のラグビー国家代表出身のムン・ス警察官(33)も、警察で第2の人生を開始した。
パク・ソンミン警察官(29)は、父と祖父に次いで3代目の警察官の系譜を引き継ぐ。パク警察官は、父親が犯人を制圧しようとして鼻が折れるのを見ても、怖いと思うよりは格好良くて誇らしいと感じたという。パク警察官は、「私も身を投げて市民の安全を守り、そこから来る満ち足りた気持ちを感じたい」と語った。キム・ミンジュ警察官(26)の父親は、現職警察官であるキム・ドンイル警監であり、母方の祖父であるチャン・ドンオ氏は、警察勤務中に殉職した。
韓国政策放送院(KTV)国民放送と仏教放送でアナウンサーとして活動していたキム・ミンソン警察官(33・女)は、「常に事件が起きてからニュースを知らせることに物足りなさを感じて、事前に予防できる警察になりたかった」と話した。
パク・ソンホ(28)、イ・ソジン(27・女)、チョン・ダユン警察官(26・女)は、総合成績最優秀者として警察庁長官賞を受賞した。閔鉀龍(ミン・ガプリョン)警察庁長は、祝辞で警察と検察との捜査権調整法案を巡って、「私たちの警察は、刑事訴訟法制定から66年ぶりに、警察が捜査の完全な主体として生まれ変わる歴史的瞬間を目前に控えている」とし、「高貴な警察精神を受け継いで活躍してほしい」と呼びかけた。中央警察学校は1987年に開校して、今年で32周年を迎えた。警察人材の95%以上がここを経た。9級警察公務員試験に合格すれば、忠清北道忠州市(チュンチョンブクド・チュンジュシ)の中央警察学校で捜査法律、現場対応など34週間のトレーニングを受けた後、警察官として任用される。
趙健熙 becom@donga.com