現代(ヒョンデ)自動車が、高級車ブランド・ジェネシスの最初のスポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)GV80の内部と外観デザインを公開した。「ダイナミックな優雅さ」というデザイン哲学を掲げたGV80を今月発売するジェネシスは、今年、セダンであるG80の完全変更モデルに中型SUVであるGV70までを発売することで、ラインナップの強化に乗り出す。
1日、現代自はGV80の内部・外観デザインの写真を公開した。燃料消費効率や価格、詳細仕様等は今後順次公開する。セダンモデル3種のみを発売したジェネシス初のSUVであるGV80は当初、昨年12月に発売する予定だった。しかし、ディーゼルエンジンの認証問題などで発売が今月に延期された。
GV80が強調するデザインは、セダンに比べて鈍重になりやすいSUVに、スマートでスポーティなイメージを具現化するものの、SUVならではの強靭なイメージも調和させた。車の印象を決定する前面には、ジェネシスブランド固有の盾形である「クレストグリル」を前面に押し出した。前面の左右にはスリムにセッティングされた横型ヘッドランプがそれぞれ2個ずつ配置されたクワッドランプが採用された。
側面には、クワッドランプから前輪とドアの上部、後輪につながる、ジェネシスの既存車両に共通仕様の緩やかな放物線の形である「放物線状のライン」が適用された。側面の下部には野生の馬の筋肉を形象化した「アスレチックパワーライン」をしわのように入れて、ボリューム感と躍動性を強調した。
インテリアデザインでは、運転者が複雑な操作ボタンの代わりに、シンプルですっきりとした空間で快適に運転だけに集中できるように単純さを強調した。普通のスティック型やボタン式変速機の代わりにダイヤルを回転させる電子変速機(SBW)も採用した。
GV80には、衝突時に搭乗者間の2次衝突を防止できるように、前席には「センターサイドエアバッグ」が現代自では初めて採用された。独自の実験結果、乗客間の衝突による頭の傷害を約80%減少できるというのが現代自側の説明だ。また、強化された前方衝突防止支援技術は、交差点の左右から近づく車両、前方の歩行者との衝突危険を事前に検知してブレーキをかけたり、回避できるようサポートする。
新技術を適用して、最高レベルの自律走行技術を具現化したことも目立つ。GV80に現代自では初めて採用された「次世代高速道路走行支援技術(HDA II)」には、人工知能(AI)が普段の運転の運転習慣を分析して、自律走行機能モードの際に、普段と同様に走行させる機能が採用された。GV80の自律走行機能は、運転者の運転を補助しながらウインカーを出すと、自動的に車線変更ができるレベル2.5で、量産車で具現化された最高水準の技術と評価される。現代自の関係者は、「同級SUVの車種では見ることができなかった高級感と快適さ、強力な性能で武装して、SUV市場の勢力図を揺さぶる新鮮な衝撃を与えると確信している」と明らかにした。
一方、ジェネシスは今月GV80の発売に続き、今年上半期(1〜6月)に主力大型セダンG80のフルモデルチェンジバージョンを出し、下半期は中型級SUVであるGV70を新たに発売するなど、今年、ラインナップを大幅に強化する。既存の米国市場のほか、欧州などにも進出する計画だ。
金道炯 dodo@donga.com