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金正恩氏「正面突破戦」、モラトリアム破棄を警告

金正恩氏「正面突破戦」、モラトリアム破棄を警告

Posted January. 02, 2020 08:21,   

Updated January. 02, 2020 08:21

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射中止と関連して、「われわれはこれ以上、公約にとらわれる根拠がなくなった」と述べた。米朝非核化協議のためにこの2年間自制した核実験とICBM挑発を再開する可能性を示唆したのだ。さらに、「世界は近く、わが国が保有することになる新たな戦略兵器を目の当たりにすることになるだろう」と強調した。軍内外では、多弾頭または固体燃料推進のICBMによる挑発の可能性が提起されている。正恩氏が北朝鮮の核モラトリアム破棄宣言と解釈されかねない「言葉の爆弾」を吐き出し、新年から韓半島情勢が揺れ動いている。

 

正恩氏は、昨年12月28日から31日まで行われた労働党第7期第5回全員会議で、「われわれは破廉恥な米国が対話を不純な目的実現に悪用することを絶対に認めず、人民が受けた苦痛と抑えられた発展の対価を全て受け取る衝撃的な実際行動に移る」と述べたと、労働新聞が1日付で伝えた。正恩氏は、「敵の制裁・封鎖策動を総破綻させるための正面突破戦に邁進しなければならない」とし、「正面突破戦」を23回も強調した。正恩氏が公言した「新しい道」が「正面突破戦」という言葉で具体化され、北朝鮮が自力更正と武力強化による米国との長期戦態勢に突入したのだ。「米国が敵視政策を最後まで追及するなら、朝鮮半島の非核化は永遠にない」とし、非核化協議中止の可能性も示唆した。その一方で、「抑止力強化の幅と深度は米国の今後の立場次第で調整される」とし、米朝対話の可能性を完全には閉ざさなかった。トランプ米大統領は昨年12月31日(現地時間)、フロリダ州のリゾート施設「マール・ア・ラーゴ」で記者団に、正恩氏の発言について、「私たちは非核化の合意文書に署名した。彼は約束を守る男だと思う」と述べた。

大統領府は憂慮しながらも、特に立場を明らかにしなかった。その代わり統一部は論評を出し、「北朝鮮が『新たな戦略兵器を目の当たりにすることになるだろう』と言及したことに注目する」とし、「これを行動に移す場合、非核化協議と韓半島平和定着の努力に役に立たないだろう」と懸念を示した。


ファン・インチャン記者 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 hic@donga.com · lightee@donga.com