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ノーベル賞の22%をユダヤ人がさらった理由

ノーベル賞の22%をユダヤ人がさらった理由

Posted January. 21, 2020 08:43,   

Updated January. 21, 2020 08:43

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ノーベル賞発表シーズンの昨年10月、米国の有力経済誌「フォーブス」に興味深いコラムが掲載された。ノーベル賞を最も多く受賞する国である米国のノーベル賞受賞者のうち移民の割合が非常に高いということだ。ノーベル賞が生まれた1901年以降、化学、医学、物理分野の40%を米国が受けたが、このうち35%が移民出身だという。昨年も、経済学受賞者3人のうち2人が移民(フランス、インド)であり、化学賞と物理学賞受賞者も英国とカナダ出身だ。

コラムの意図は、トランプ米大統領の移民制限政策に対する批判だ。特に、移民でノーベル賞を受賞した105人の80%ほどが60年代初めに米国の移民制度が緩和された後に受賞したことを強調した。トランプ氏の移民規制が米国の競争力を弱めるという根拠を、説得力を持って提示したのだ。

移民が競争力を持つようになった理由が気になるが、コラムではそこまで言及していない。そうしている間、最近知人を通じて適切な答えを得ることができた。世界的なユダヤ人大学者と親交のある彼は、ユダヤ人の友人にノーベル賞を多く受賞する理由を尋ねたところ、「長い間多様な文化に接して創意性が発達したことが、最大の原因だろう」と答えたという。実際、ユダヤ人は数千年間、国なくさ迷った。馴染みのない国で生き残るには、その国の言語と文化を学ばなければならず、新しい文化を受け入れる過程で創造力が培われたということだ。世界の人口の0.2%のユダヤ人がノーベル賞の約22%を受賞したことを考えると、一理ある解釈だ。

文化の接ぎ木が「大当たり」となる例は多い。

コーヒーブランドのスターバックスは、1980年代半ばまでは米シアトルにある小さなチェーンだったが、ハワード・シュルツ氏が経営を担い、10年で米国中に広まった。経営学者らは、「テイクアウト」文化だけがあった米国で、コーヒーを座って飲む韓国の喫茶店のような空間を提供したことが成功の要因だと説明する。1990年後半、韓国に進出したスターバックスの成功要因は、逆にテイクアウトという「西洋文化」をもたらしたものだ。ニューヨーク・マンハッタンでは、先日まで日本食のすしをぎこちない箸の使い方で食べる西洋人がグローバル・ビジネスマンの象徴のように見なされていた。しかし、最近は道服を着て「瞑想」するのが新しい傾向だ。アップル創業者のスティーブ・ジョブス氏をまねたようだが、新しい文化探求が絶えず続いているという証拠だ。

風変わりな文化の受け入れは、1日でできるものではない。幼い頃からグローバルな感覚を育てなければならない。例えば、東西南北の防衛を学ぶ時、世界地図を置いて米国は英国のどちら側か、日本は中国のどちら側か、ベトナムはタイのどちら側という方式で世界地理を頭の中に入れたりもする。

経験が豊富な企業家は、「海外に目を向ければはるかに多くのビジネスチャンスがある」と話す。韓国にないものを探して持ってきたり、外国にない韓国固有のものなどで外国で事業すれば、それだけ成功の確率が高まるということだ。中国の明の時、書道家の童基昌が話したという「読万巻書行万里路(万冊の本を読んで、万里の旅をせよ)」は、今でも有効な教育基準だ。