文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大と関連して、「政府はやりすぎだと言われるほど、強力かつ迅速に先制的措置を取らなければならない」とし、総力を挙げて対応するよう指示した。
文大統領は同日、国内で2人目の感染判定を受けた患者が治療を受けている国立中央医療院を訪れ、「国民が過度に不安に思わないようにしなければならない」とし、このように話した。さらに、「コロナウイルス感染症への対応で3つが必要だ」とし、政府の先制的措置とともに「症状がなく空港を通過した人々に対する全数調査、症状が確認された人々の隔離治療を行い、情報を透明に公開しなければならない」と述べた。現場に到着して手を消毒し、マスクを着用した文大統領は、医療陣との握手も省略した。
文大統領は、「これは運命的なことだ。終息するまで緊張感を持って対処してほしい」と述べた。また、「一般国民はマスクの着用や手洗いだけをきちんとすれば、過度に心配する必要はないのか」、「武漢地域から国民を帰国させるが、数百人になる。マニュアルどおり措置すれば問題はないか」と再度医療陣に尋ねた。文大統領は、「過去、MERS(マーズ)が事態の時は、入院患者を通じて他の患者や来院者、医療陣が感染したケースがあり、地域社会も不安に思った。その後、感染病医療体系が改善されたので、そのような心配をする必要はなくなったが、その点を説明してほしい」と話した。
大統領府は、14~23日に武漢地域から入国した3千人を対象に、28日から全数調査を実施すると明らかにした。また、1339コールセンターの相談員を追加配置し、李震錫(イ・ジンソク)国政状況室長を中心に同日から毎日、状況点検会議を開く。
一方、大統領府は文大統領が中国の習近平国家主席から誕生日祝いの書簡を受け取り、「中国政府の新型コロナウイルス感染症への対応努力を評価し、早急な収拾を祈る。韓国政府も支援と協力を惜しまない」と返信したと明らかにした。大統領府関係者は、上半期に予定された習氏の訪韓と関連して、「今回のことが(習主席の)訪韓と直接関係するとは考えない」と述べた。
パク・ヒョモク記者 tree624@donga.com