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2次・無症状感染、変種肺炎への対応レベルを引き上げるべきだ

2次・無症状感染、変種肺炎への対応レベルを引き上げるべきだ

Posted February. 01, 2020 08:26,   

Updated February. 03, 2020 08:26

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国内の新型コロナウイルスによる肺炎の感染患者が2日間で7人追加され、11人に増えた。韓国人初の女性患者も出てきた。追加患者のうち1人は感染者との食事中に感染したことが確認された。国内で確認した初の「人と人の感染(2次感染)」だが、この患者の家族から3次感染者が出てくる可能性も排除できない。地域感染が始まったのではないかと懸念される状況だ。

より憂慮されるのは、コロナウイルスに対する常識を破る「謎の患者」が報告されていることだ。中国に続き日本でも「無症状」感染のケースが出てきた。SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)は発熱などの症状が現れた後、他人にウイルスを移すので、症状がある人だけ隔離すれば感染を阻止できた。症状がないのに他人に感染をさせるなら、防疫ははるかに難しくなる。

中国では、新型肺炎が飛沫感染を越えて空気感染する可能性があるという専門家の主張まで出てきた。世界保健機関(WHO)は30日、新型肺炎に対して「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言した。中国だけでなく18ヵ国で100人を超える感染者が発生したうえ、米国、日本、ドイツ、ベトナムでも2次感染者が確認されたためだ。新型肺炎がいくつかの大陸で同時多発的に地域社会に感染する場合、パンデミック(大流行)に至る恐れもある。

今、韓国社会の防疫システムは、病院内の感染中心だった2015年のMERS事態を経験し、それに合わせて整備されている。新型肺炎ウイルスは、MERSより致死率は低いが感染力がはるかに高いうえ、無症状感染の可能性まで提起されているため、これを反映させて先制的に防疫政策の修正を検討しなければならない。無症状感染の可能性を念頭に置いて、接触者の範囲を広く捉え、検疫と追跡がなされなければならない。政府は、疾病管理本部を中心に防疫担当者が専門性と創意性をもって変種ウイルスの特質に迅速かつ柔軟に対処できるよう積極的に支援しなければならない。

2次感染の憂慮の中、31日午前、中国武漢に滞在する韓国人368人を乗せたチャーター機が到着した。韓国人らは、検疫を受けた後、発熱などの異常症状を見せない350人だけ忠清南道牙山(チュンチョンナムド・アサン)と忠清北道鎮川(チュンチョンプクト・ジンチョン)保護施設に隔離された。防疫当局は、隔離者の間で追加感染がないよう厳しく管理しなければならない。そうしてこそ現地住民の不安を鎮め、地域社会の感染を防ぐことができる。