新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の長期化で、中国の習近平国家主席の上半期の訪韓計画が影響を受ける可能性があるというムードが外交当局内で広がっている。
外交当局者は3日、記者団に、「日本のメディアが4月中の習主席の訪問が延期になると報じている」とし、「(新型コロナ)事態がはやく克服されなければ、(習主席の訪韓日程にも)影響があるのではないか」との考えを示した。新型コロナの感染拡大によって、4月に計画された習氏の訪日を秋に先送りすることを日中が調整しているという外信記事を取り上げたのだが、政府当局者が習氏の訪韓も新型コロナの影響を受け得ることに触れたのは初めて。ただし、同当局者は、「これまでの協議の枠内で、変わりなく(上半期の訪韓を)計画している」と付け加えた。
今年で修好30年を迎えたロシアとの外交日程も早期に具体化することが難しくなった。政府は、ロシアのラブロフ外相の訪韓を早ければ今月中に計画したが、新型コロナの影響で難しくなったという。そのほかにも低いクラスでの外交日程の多くは、すでに延期・取り消しになっている。
外交当局が米国の韓国人の入国拒否などの可能性に神経を尖らせている中、米国は当分の間、「検査強化」の水準で対応するという立場を明らかにした。ペンス米副大統領は2日(現地時間)、記者会見で「イタリアと韓国から来るすべての直航便に対して、空港で100%(発熱)検査が実施される」と述べた。ただし、トランプ米大統領は同日、「渡航制限の強化を検討するか」という取材陣の質問に、「(新型コロナが)多く発症している特定国家に対してそうする」と答え、追加対応の可能性を示唆した。
日本外務省は2日、慶尚北道(キョンサンプクト)の慶山市(キョンサンシ)、永川市(ヨンチョンシ)、漆谷郡(チルゴクグン)、義城郡(ウィソングン)、星州郡(ソンジュグン)、軍威郡(グンウィグン)の6地域の感染症危険情報を「レベル1」から「レベル3」に引き上げた。レベル3は渡航中止を勧告するレベルで、4段階の2番目に深刻だ。
3日午後基準で、韓国人の入国を禁止または隔離を実施した国は89ヵ国と集計された。国連加盟国(193ヵ国)の半数にのぼる46%だ。海外で自宅や指定施設で隔離措置を受けている韓国人は3日午前基準で1200人を超えると、外交部は明らかにした。中国で960人、ベトナムで270人が隔離中であり、ロシア、キルギスタン、カタールなどでそれぞれ10人余りが隔離されているという。
ハン・ギジェ記者 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 record@donga.com · lightee@donga.com