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がんばれ大邱・慶北、がんばれ大韓民国

Posted March. 04, 2020 08:21,   

Updated March. 04, 2020 08:21

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国内のCOVID19感染者が、1月20日に最初に発生して以来、45日間、大韓民国は感染症との戦いを繰り広げている。昨日基準でCOVID19感染者の89%(4285人)が集中している大邱・慶北(テグ・キョンブク)地域の状況は残念なばかりだ。急増する患者数に病床の供給が追い付かず、激務に苦しんでいた医療スタッフは気力が尽いている。このような社会的災害の中でも、大邱・慶北市民の落ち着いた対応と、全国から殺到する応援が、COVID19の危機を克服する勇気を吹き込んでいる。

大邱・慶北市民は、一日に数百人ずつも患者が増えているのに、感染症の恐怖に負けず、成熟した市民意識を発揮している。マスク大乱の中でも落ち着いて列に並び、入院が遅れても争いが起きているというニュースは聞こえない。大半の市民が、自主的に社会的距離置きを実践しており、これにより、飲食店が打撃を受けると、在庫消費を支援するなど、苦痛分担に乗り出している。商店街の所有者たちは家賃引き下げの先頭に立っている。大邱市内の病院やクリニックは、感染のリスクと増える赤字にも関わらず、「町中に最後の医師が必要だ」と営業を中止せず頑張っており、民間病院である大邱東山(トンサン)病院は、病院を空けてCOVID19の専門病院になることを自ら要請した。大邱カトリック大学の学生たちは、COVID19によって福祉システムが麻痺すると、一人暮らしの高齢者たちにお弁当を届けている。

韓国社会は、大邱・慶北に対して、全ての心を集めて応援している。差別と排除の代わりに、労いと思いやりを惜しまない誇らしい市民意識である。社会福祉共同募金会に寄せられたCOVID19被害者を助けるための特別寄付金は、10日も経たないうちに270億ウォンを超えている。ソウル城北区(ソンブクク)の基礎生活受給者が保険を解約して119万ウォンを寄付すると、この記事を読んだ大邱北区(プクク)の市民が、食事を抜くことを気にしておかずを送ることにした。ソウル陽川区(ヤンチョング)の小学生たちは小遣いを集めて寄付に乗り出した。

大邱医療スタッフを支援するために、各地から医療陣が喜んで走っていって患者の世話をしている。彼らが滞在する宿泊場所をためらうことなく提供した社長もいる。大邱医療院と大邱東山病院には、市民たちが送ったマスク、飲料水、お弁当が溢れている。

たとえCOVID19の防疫のために物理的距離は置いているが、国民は思いやりの手を差し伸べながら、心理的距離を縮めている。1997年の通貨危機当時の金集め運動、2007年の泰安(テアン)タンカーの原油流出事件、2015年のMERSの際の献血キャンペーンなど、私たちは国家的危機のたびに固く団結して、これを乗り越えてきた底力がある。お互いがお互いを助ける支援の輪が、COVID19の危機を克服できるという希望を生んでいる。


禹慶姙 woohaha@donga.com