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旅客機を貨物機に、路線中止の航空会社がコロナで「苦肉の策」

旅客機を貨物機に、路線中止の航空会社がコロナで「苦肉の策」

Posted March. 16, 2020 07:53,   

Updated March. 16, 2020 07:53

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新型コロナウイルス感染症(COVID19)の拡散によって、世界航空業界の旅客路線網が事実上崩壊し、一部の航空会社は旅客機で貨物のみを運ぶ苦肉の策を絞っている。

15日、航空業界によると、日本航空(JAL)はCOVID19で止まった中国、香港路線に貨物のみを積んだ旅客機を今月初めから飛ばしている。東京(羽田)〜上海、東京(成田)〜香港など、普段は旅客だけでなく、貨物取扱量が多かった6つの路線がその対象である。9日から運航が中止となっているソウル(金浦)〜東京(羽田)路線は、3月中に仁川(インチョン)〜東京(成田)路線に代替臨時便3便を飛ばして、溜まっている貨物を処理する計画だ。JAL側は、「旅客搭乗が中止となった路線では、まだ郵便や貨物の交流が続いており、旅客機を利用した輸送サービスを提供している」と紹介した。JALは、旅客運航が中止となった北海道、沖縄などにも、日本郵政などから郵便輸送要請などを受けて、旅客機を貨物用として飛ばすことも検討している。

全日本空輸(ANA)も2月から、中国路線の貨物輸送に旅客機を投入している。中国のCOVID19の拡散が鈍っており、各企業の工場稼動が部分的ながら再開され、日本と中国の間の物資輸送需要が増えたためだ。香港のキャセイパシフィックは、日本政府の香港人ビザ無し入国禁止措置によって3月末まで中止となっている日本路線に、近いうちに貨物専用機のみを飛ばすことにした。日本の6つの空港に就航しているこの会社は、旅客路線を利用して、日本と香港の農水産物を迅速に輸送してきたが、これまですべてが中止となったためだ。系列航空会社であるキャセイドラゴンも、香港を行き来する日本、中国の一部の旅客路線を貨物専用として運航している。

韓国航空会社も同じだ。大韓(テハン)航空は、ベトナムのホーチミン路線に13日から旅客機を投入して、現地に進出した韓国企業の緊急物量と農産物などを輸送している。ベトナム政府の韓国発乗客の入国制限により、3日から運航を停止したルートである。先月25日に運航が中止となった中国青島路線には、21日から旅客機の貨物輸送が開始されるなど、徐々に貨物専用旅客機の運航を増やす計画だ。アシアナ航空や済州(チェジュ)航空も同様の案を検討している。COVID19によって旅客路線網の中止が始まった2月、仁川(インチョン)国際空港の貨物取扱量が昨年2月の26万4376トンよりむしろ4%増の27万5455トンと集計されたのも、これと無縁ではない。全国貨物取扱量も、仁川空港の輸送増加が金浦(キムポ)国際空港など、残りの空港の輸送減少を相殺して、昨年2月(28万6978t)より25トンの減少にとどまった。

航空会社各社が、旅客がいなくても貨物輸送に出たのは、COVID19によって外国人の入国制限を実施している国の多くは、航空機は止めていないからだ。こんな中、運航路線が激減し、あちこちで工場の稼働停止が続出しており、物資を緊急に輸送しなければならない需要も急激に増えている。これによる貨物輸送の需要を航空会社が吸収している。航空業界の関係者は、「乗客がいない旅客機を、空港の駐機場に停めておくことで払わなければならない固定費を節約できて、路線を維持しているという象徴性も手にできる」と説明した。


徐亨錫 skytree08@donga.com