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新型コロナ、NYの死者急増で「墓の島」に遺体埋葬

新型コロナ、NYの死者急増で「墓の島」に遺体埋葬

Posted April. 11, 2020 08:12,   

Updated April. 11, 2020 08:12

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捕虜収容所、精神病棟、ホームレスのシェルターなど忌避施設がある米ニューヨーク市プロンクス北東にあるハート島。長さ1.6キロ、幅530メートルのこの島は150年間、身寄りのない遺体が埋蔵されてきた。この島が最近、ニューヨーク市を襲った新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の惨状を伝える象徴的な場所になった。米紙ニューヨーク・ポストは9日(現地時間)、「ニューヨーク市がハート島に新型コロナウイルスの犠牲者を埋葬し始めた」と伝えた。

同紙が公開した写真の中の現場は残酷だ。防護服とマスクをつけた作業者約10人が40余りの棺を積んで埋めている。棺の上にはペンで名前が書かれてあった。同紙によると、普段は近くのライカーズ島の刑務所の服役者がここで身寄りのない遺体を埋葬した。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、民間業者が遺体の埋葬を行っている。

ワールドメーターズによると、米国の新型コロナウイルスによる死者は1日で1900人増加し、累計1万6697人となり、スペイン(1万5547人)を超えた。世界でイタリア(1万8279人)の次に死者が多い。米全体の感染者は46万8887人に増えた。

 

ニューヨーク州の死者も一日最多の799人発生し、累計7067人となった。4、5日の新規の死者数が600人を下回り、「ピークに近づいている」と期待されたが、死者数が再び増加している。ニューヨーク市の累計感染者は8万7725人、死者は4778人にのぼる。米紙ニューヨーク・タイムズによると、新型コロナウイルスの感染拡大前は、ニューヨーク市の1日平均の死者数は158人だった。ニューヨーク州のクオモ知事は、「9・11テロで2753人の生命が失われたが、今回の危機で7千人以上が命を失った」と述べた。

平素の2、3倍にのぼる死者が発生したニューヨークでは、遺体安置施設が不足し、非常事態になった。まずニューヨーク市は、第1段階で、病院に4千体の遺体を安置できる40台の冷凍トラックを配置した。さらに、ハート島などの共同墓地や公園などに遺体を臨時埋葬する第2段階の対策に着手した。デブラシオ市長は今週初め、ハート島を臨時の遺体埋葬場所に検討していることを明らかにした。

ニューヨーク市のゴールドスタイン報道担当は、「ハート島は数十年間、身寄りのない遺体が埋葬されてきた」とし、「今後、この基準に合う新型コロナウイルスの死者がこの島に埋葬されるだろう」と述べた。ニューヨーク市更生当局のカーステン報道担当はロイター通信に、「万一に備えて塹壕2つを新たに掘った」とし、「社会的に距離を置くことと安全上の理由で、(埋葬作業をした)刑務所の服役者は作業に参加していない」と明らかにした。ハート島に遺体を埋葬することは、2008年の感染症対応計画で考案された。


朴湧 parky@donga.com