史上最大の資本力でイングランド・プレミアリーグ(EPL)のニューカッスル・ユナイテッドを買収しようとするサウジアラビアのモハメド・ビン・サルマン皇太子(35)の動きに、人権運動団体の国際アムネスティとカタールが反対意見を示した。
英国のBBCは22日、国際アムネスティのケイト・アラン英国支部長がEPL最高経営責任者のリチャード・マスターズ氏宛に手紙を送り、「多くの人権問題を抱えているサウジが世界的な人気を集めているEPLに進出し、自国のイメージ改善を図ろうとしている」と懸念を示したと報じた。ビン・サルマン皇太子は、自身を批判したサウジのジャーナリストのジャマル・カショギ氏が2018年にトルコ・イスタンブールで殺害された事件の背後であると疑われえ来た。
ビン・サルマン皇太子が代表を務めるサウジの公共投資ファンド(PIF)は資産規模が約2300万ポンド(約349兆ウォン)に上る。現在EPL一番の金満クラブ、マンチェスター・シティのオーナーであるシェイク・マンスール・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン氏の総資産の10倍に上るという。PIFはニューカッスルの持ち分80%を3億4000万ポンド(約5159億ウォン)で買収することで合意し、EPLの承認を待っている。
一方、中東地域のEPL放映権を持っているカタールのbeINメディアグループも、EPLの20クラブと最高経営者宛に手紙を送り、PIFのニューカッスル買収を中断するよう求めた。同グループは、これまでサウジがEPL関連動画を海賊版で放映し、甚大な被害を与えたと主張した。サウジ側は、これらを全面的に否認している。
米紙ニューヨーク・タイムズはPIFのニュウーカッスル買収が外交摩擦を起こしているカタールとサウジとの代理戦争に発展していると伝えた。
李元洪 bluesky@donga.com