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芸術家と絶えず良質の質疑応答、アートインキュベイティングの名所

芸術家と絶えず良質の質疑応答、アートインキュベイティングの名所

Posted April. 28, 2020 08:27,   

Updated April. 28, 2020 08:27

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2000年代初頭、韓国国内の公共機関と公演会場を中心に「アートインキュベイティング」が生まれた。若手芸術家層を厚くして、芸術生態系を健康に維持することを目的とするアートインキュベイティングは、業界に着実に新しい血を供給する。完成作を出すまで芸術家にショーケース、朗読公演をはじめとする様々な機会を提供する。競争よりは創作過程と潜在的に重点を置く投資の一種である。

民間領域では、斗山(トゥサン)アートセンターが頭角を現している。ここを経た作品であれば、「信頼できる」という認識が公演界に定着した。メセナ(企業の文化芸術活動支援)のために1993年に建立されたヨンガンホールが2007年に再オープンした斗山アートセンターは、「斗山アートラボ」「DAC Artist」(創作者育成プログラム)のようなインキュベイティングプログラムを通じて、若い芸術家たちと呼吸している。

「芸術家たちと絶えず良い質問を交わすこと」。10年間、斗山アートラップを率いているナム・ユンイルPDは、インキュベイティングの哲学をこのように定義した。2010年から斗山アートラップが選抜した67のプロダクションは、作品72本を212回舞台に上げた。現在まで観客1万1817人が、彼らと会った。プロダクションごとに最大で700万ウォンの作品開発費を支援し、付帯装置、練習室、広報マーケティングも提供する。

ナムPDは、「ラフで実験的だが、独自の芸術言語を持った作品を紹介してきた」とし、「創作者と機関が適切な距離を維持しながらも、お互いに同時代的質問を投げるのがインキュベイティングの成否を決める」と説明した。歌い手・イ・ジャラム、演出家・キム・ドンヨン、イ・ギョンソン、舞台デザイナー・ヨ・シンドンなどが斗山アートラボを経た。今年6本に続き、来年9本の作品が舞台に上がる予定だ。

DAC Artistは、中長期的な観点からアーティストを支援する。二つの作品以上創作した経験者に、公演制作費を1億ウォンまで提供する。今年からは対象者公募を行う。公演時点は2022年で、余裕を持って決める。斗山アートセンターと呼ばれる小さな世界の中で、創作者が実験できる土壌を段階的に構築することになる。

二つのプログラム共に志願資格は40歳以下である。30代になってから、自分の色を持って本格的に創作物を出すことを考慮した。

インキュベイティングの成功の目安は、支援作が外部で正式レパートリー公演として定着することだ。しかし、目に見える成功のほか、目に見えないやりがいもある。ナムPDは、「実験し、失敗することがありうるという斗山アートセンター内部の雰囲気が創作力を作る。インキュベティングは、より大きな失敗の価値を提供するということで、やりがいを見つけなければならない」と説明した。


キム・ギユン記者 pep@donga.com