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三星と現代のリーダーの握手、韓国経済の未来を導く協力モデルが期待される

三星と現代のリーダーの握手、韓国経済の未来を導く協力モデルが期待される

Posted May. 14, 2020 08:28,   

Updated May. 14, 2020 08:28

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李在鎔(イ・ジェヨン)三星(サムスン)電子副会長と鄭義宣(チョン・ウィソン)現代(ヒョンデ)自動車グループ首席副会長が昨日会って、電気自動車事業分野での協力を推進することにした。韓国第1、第2位のグループを率いる二人が、公開の場で事業目的のために初めて顔を合わせたのだ。新型コロナウイルス事態で韓国経済が国内外から危機に見舞われている状況で、未来車の中長期的協力方策について議論したことで注目される。

李副会長と鄭副会長は、三星SDIの天安(チョンアン)事業所で、走行距離を従来製品より20%以上向上させたSDIの新型電気自動車のバッテリーを巡るブリーフィングを聞き、意見を共有した。走行距離と安全性が飛躍的に向上される次世代全固体電池の開発状況についても点検した。

50年以上競争してきた両グループの協力事例はほとんどない。現代が半導体に参入したこと、三星が自動車産業に参入したことで神経戦を繰り広げるなど、ぎくしゃくしていた期間のほうがはるかに長かった。そのような意味で、電気自動車を共通分母に二人の最高経営責任者が席を共にしたのは、韓国経済の未来に前向きなシグナルになるだろう。

韓国は、グローバル半導体・情報技術(IT)企業と世界的な自動車企業、先端電池メーカーを同時に保有している数少ない国の一つだ。現代自動車と手を取る電池企業は、世界市場規模が2025年に1600億ドル(約196兆ウォン)に膨らむ二次電池の分野で有利になる。現代自も高性能バッテリーを国内で安定的に供給を受けるためには、2030年に世界で売れる車の30%を越える電気自動車市場で競争力が高まり、双方共にウィン・ウィンとなる。10年以上、世界の自動車メーカーやIT企業が、電気自動車、コネクテッド・カー、自律走行車の競争で優位に立つために合従連衡する間、韓国企業間では目に見えるほど協力関係を交わすことが珍しかったのが事実だ。

李副会長の現場訪問は、今月6日の記者会見で「最もよくできる分野に集中しながら、新事業に果敢に挑戦する」として「ニュー三星」の方向性を提示後、最初の公開行動といえる。鄭副会長も3月に現代自取締役会の議長についた後、初の公式の対外行事だった。今月10日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、未来車などの新成長産業を育成して韓国を先導型経済へと跳躍させると明らかにしたのも、両グループのリーダーの会合に影響を及ぼしたという分析が出ている。

未来車は、バッテリーだけでなく、人工知能(AI)、システム半導体、通信などの先端技術の集約体なので、両グループ間の協力範囲はいくらでも広がることができる。世界各国が生産設備を自国に引き入れようとするリショアリングが本格化すれば、国内企業間の協力はさらに重要になる。両グループのリーダーの出会いが、その場限りのビジネスミーティングではなく、韓国経済の未来を明らかにする持続的な協力モデルへと発展することを期待する。