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米中対決中のTHAAD変数とG7招待状、生半可な選択も強制された選択もあってはならない

米中対決中のTHAAD変数とG7招待状、生半可な選択も強制された選択もあってはならない

Posted June. 01, 2020 07:58,   

Updated June. 01, 2020 07:58

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トランプ米大統領が、当初今月に予定された主要7ヵ国(G7)首脳会議を9月以降に延期し、韓国やオーストラリア、ロシア、インドも招待する意向を明らかにした。そして、「G7は時代にとても遅れている。世界情勢を正しく代弁していない」と主張した。これに対して大統領府関係者は31日、「事前に通知を受けていない」とし、「米国と協議する」とだけ述べた。

韓国が「最高の先進国クラブ」と呼ばれるG7首脳会議に招待されたことは歓迎することだ。韓国の世界的な地位がそれだけ高まったことを示すためだ。しかし、ただ喜ぶことはできない。まずトランプ氏の招待はまだ正式に協議されていない即席の提案のようだ。従来のG7を跳び越えて新しい「G11」を作るという期待が含まれてはいるが、今回の招待は、一時的な「G7プラス」首脳会議をするということのようだ。

まして米中対立が極限に突き進む中で飛び込んできた招待状だ。ホワイトハウス関係者は、「トランプ氏が中国について議論するためにG7会議に他の国の追加を望んでいる」と話した。中国に圧力をかけるための対抗戦線構築の意図があるということだ。トランプ氏が招待するというオーストラリアとインドは、日本と共に米国の中国牽制戦略であるインド太平洋戦略の核心国家だ。ここに韓国が合流すれば、韓中関係の悪化は避けられない。

 

政府は先月28日、外交戦略調整統合分科会議を開き、米中対立の激化が韓国に及ぼす影響は制限的だと評価した。しかし、29日に慶尚北道星州(キョンサンプクト・ソンジュ)の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)基地で行われた老朽装備の交代をめぐって中国が強く反発し、中国のTHAAD報復事態を想起させた。

これまでの米中貿易戦争を皮切りに、コロナ責任論や香港国家安全法の問題に至るまで、韓国はどちらか一方に立たない戦略的曖昧性を維持してきた。対決が激しければ激しいほど、グレーゾーンは狭くなるほかない。北朝鮮核問題の解決も米中対決の中では望みがない。

安保同盟国と最大貿易国の間で韓国外交がただ沈黙したまま天秤にかけて、対立がなくなるのを願ってばかりいるわけにはいかない。生半可な選択はあってはならないが、強要された選択も受け入れらない。今すぐは米中新冷戦が韓国に及ぼすリスク管理に外交力を集中させ、生存と国益のための最善の選択を準備しなければならない。ましてや機を逸するようなことがあってはならない。