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人種差別が争点に浮上、バイデン氏が世論調査でリード

人種差別が争点に浮上、バイデン氏が世論調査でリード

Posted June. 10, 2020 08:45,   

Updated June. 10, 2020 08:45

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6日に米民主党の大統領選候補に確定したバイデン前副大統領が最初の公式日程で、白人警官に首を押さえつけられて死亡した黒人男性ジョージ・フロイドさんの遺族に会って慰めた。人種差別抗議デモに敵対的なトランプ大統領との差別化を図ったとみえる。

バイデン氏は8日、テキサス州ヒューストンで行われた追悼式を訪れ、約1時間、遺族を慰めた。遺族側弁護士のクリス・スチュワート氏はツイッターに、バイデン氏がフロイドさんの娘ジアさん(6)らと撮った写真を掲載した。弁護士ベンジャミン・クロムプ氏は、「バイデン氏が遺族の話に耳を傾け、苦しみを聞いた。互いの言葉に耳を傾けることが、米国を治癒するだろう」と書いた。バイデン氏は1972年に最初の妻と娘を交通事故で失い、長男は5年前にがんで死亡した。

フロイドさんはノースカロライナ州で生まれたが、人生の大半をヒューストンで送った。公民権運動家のアル・シャープトン師などが中心になって行われた追悼式には、フロイドさんと同じように白人警官や自警団によって死亡した黒人の遺族が参列した。フロイドさんの弟は、黒人の犠牲者の名前を一人一人呼び、「正義を実現する」と涙声で話した。バイデン氏は9日、ヒューストンで開かれる非公開の葬儀にも参列するつもりだったが、警護が厳かな雰囲気を壊すことを憂慮して、映像メッセージを送ることにした。

CNNは同日、成人1259人を対象に2~5日、「今日大統領選が行われれば誰を支持するか」と質問した結果、バイデン氏が55%を得てトランプ氏(41%)を14ポイントリードしたと伝えた。最近実施された世論調査の中で、両者の差が最も大きかった。CNNによると、バイデン氏は最近10日間実施された5つの世論調査の4つで50%を超える支持率を得た。2016年の大統領選でトランプ氏と対決したヒラリー・クリントン民主党候補は、世論調査でリードしたものの一度も50%を超えることができなかったので、バイデン陣営側は非常に鼓舞したムードだ。

回答者の63%は、「人種問題を扱う大統領のやり方に反対する」と答えた。65%は、「大統領の対応が人種差別デモを悪化させた」と指摘し、フロイドさんの死と人種差別デモの対応が大統領選にもかなりの影響を及ぼすことを示唆した。これに対してトランプ氏はツイッターに、「CNNの調査は報道同様フェイク」とし、「2016年に詐欺師のヒラリーを相手にした時も私の数値はこれと同じだったか、もっと悪かった」と主張した。

 

ナンシー・ペロシ下院議員、チャック・シューマー上院院内総務ら民主党首脳部は同日、首都ワシントンの連邦議会議事堂でひざまずいて黙祷し、フロイドさんの死を悼んだ。彼らは黒人との連帯を強調するために肩にアフリカ・ガーナの民族衣装「ケンテ」を身にまとい、フロイドさんが白人警官の膝で首を圧迫された時間である8分46秒間、黙祷した。民主党は首を圧迫する逮捕の禁止、ボディカメラ使用の義務化、警官の過去の暴力前歴の公開など、警察の公権力乱用を阻止する法案を上程した。


丘佳仁 comedy9@donga.com