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北朝鮮、南北間通信線をすべて遮断

Posted June. 10, 2020 08:43,   

Updated June. 10, 2020 08:43

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北朝鮮が9日正午から首脳間ホットラインなど南北間の4つの通信線を遮断し、対南事業を「対敵活動」へと転換すると明らかにした。韓国を敵と規定し、2018年4月27日の板門店(パンムンジョム)宣言を控えて同年4月20日に開通した、大統領府と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の執務室がある党中央委員会本部を結ぶホットライン(直通電話)を781日で一方的に断ったのだ。正恩氏の実妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が南北軍事合意の破棄を警告して5日後に北朝鮮が電撃的に対南アクションプランに乗り出し、南北関係が2018年以前、ひいては韓半島危機説が出た17年の状態に戻るのではないかと懸念されている。

朝鮮中央通信は同日午前6時頃、「幻滅だけをもたらす南朝鮮当局とこれ以上対座することも議論する問題もないという結論に達した」とし、このように伝えた。同通信は、「8日、対南事業を担う部署の総括会議で、党中央委副委員長の金英哲(キム・ヨンチョル)同志と金与正同志は対南事業を徹底的に対敵活動へと転換すべきという点を強調し、犯した罪の代価を正確に計算するための段階別対敵活動計画を審議した」と伝えた。対南事業を総括する金与正氏と、統一戦線部長を務め、南北および米朝交渉を担った代表的な対南強硬派の金英哲氏が今回の措置を主導していることを明確にした。

 

北朝鮮が「完全に遮断する」と明らかにした通信線は、△大統領府と朝鮮労働党中央委のホットライン、△開城(ケソン)南北共同連絡事務所の通信連絡線、△南北東海(トンヘ・日本海)・西海(ソヘ・黄海)軍事通信連絡線、△南北通信試験連絡線の4つ。 統一部によると、北朝鮮は午前9時頃、連絡事務所と軍通信線による連絡だけでなく、正午に通話を試みた時も受け取らなかった。

特に北朝鮮が、「今回の措置は南朝鮮との一切の接触を完全に閉鎖し、不必要なものをなくす第1段階の行動」と強調したため、追加措置があると予想される。

統一部は9日、「通信線は意思疎通のための基本手段であるため、南北間の合意によって維持されなければならない」とし、原則的な立場を繰り返した。大統領府は同日、国家安全保障会議(NSC)を開かず、沈黙を守った。今年後半からアクセルを踏み込もうとしていた文在寅(ムン・ジェイン)大統領の南北協力構想は支障が避けられなくなり、大統領府内部は当惑している。


シン・ナリ記者 パク・ヒョモク記者 journari@donga.com · tree624@donga.com