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米大統領補佐官「米中貿易交渉は終わった」、トランプ氏が火消し

米大統領補佐官「米中貿易交渉は終わった」、トランプ氏が火消し

Posted June. 24, 2020 08:53,   

Updated June. 24, 2020 08:54

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対中強硬派のピーター・ナバロ米大統領補佐官(通商担当)が22日、「米中貿易交渉は終わった」と発言し、トランプ大統領が直接火消しに乗り出す騒動が起こった。米中関係悪化の知らせを受け、世界金融市場も23日、一時大混乱となった。

 

ナバロ氏は同日、FOXニュースとのインタビューで、「中国代表団は1月15日に第1段階の貿易合意の署名のためにワシントンを訪れた。彼らはその2ヵ月前に新型コロナウイルス感染症について知っていた」とし、「私たちは、彼らを乗せた飛行機が発った後、新型コロナウイルスの大流行を知ることになった」と主張した。そして、「貿易合意に進展はあったが、現在の状況を考えると破棄されるのではないか」と問われ、「そうだ。終わった」と答えた。

ナバロ氏の発言が伝えられた後、世界金融市場はジェットコースターのように大きく変動した。23日、アジア主要国の証券市場は下落と反騰を繰り返した。22日、米ニューヨーク証券市場のナスダック指数は史上2回目の10,000ポイントを突破したが、23日にニューヨーク証券市場のダウ先物は一時398ポイント急落した。

混乱が続くと、トランプ氏はツイッターに、「中国との貿易合意は完全に維持されている。中国が合意内容を順守し続けることを望む」と投稿した。ラリー・クドロー国家経済会議(NEC)委員長も、政治メディア「アクシオス」に、「交渉はうまく進行している。大統領も最近、同様のことを話した」と加勢した。

ナバロ氏本人も声明を出し、発言を訂正した。ナバロ氏は、「脈絡から大きく外れて引用された。現在、発効されている第1段階合意とは全く関係がない」とし、「『終わった』というのは、貿易合意ではなく中国共産党に対する信頼」と主張した。また、「彼らは中国がウイルスの起源であることに嘘をつき、世界に大流行をもたらした。共産党への信頼は欠如した状態」と話した。

大統領選を控えてトランプ政権が新型コロナウイルス感染拡大の責任を中国に転嫁するために、ナバロ氏を前面に出して貿易合意破棄の可能性を示唆したのではないかという指摘も出ている。ロイター通信は、「トランプ氏が再選のために中国との緊張を高めようとする時、ナバロ氏のようなタカ派が中国に敵対的な行為を扇動することができる」と分析した。

23日、国際統計サイト「ワールドメーター」による米国内の死者は12万2611人、感染者238万8225人。


チョ・ユラ記者 jyr0101@donga.com