Go to contents

三星、「K防疫」技術を支援…診断キットの生産量が80%伸びる

三星、「K防疫」技術を支援…診断キットの生産量が80%伸びる

Posted July. 03, 2020 08:33,   

Updated July. 03, 2020 08:33

한국어

大田儒城区(テジョン・ユソング)にある診断キットメーカー・ソルジェントは、新型コロナウイルス感染症事態が起きた時に、大きな悩みに陥った。米国、サウジアラビアなど40カ国以上からソルジェントの新型コロナウイルス診断キットの要請を受けたが、当時、1週間の生産量がわずか1万2000枚だったからだ。泣き面に蜂に、診断キットのコア部品であるチューブを納入してきたドイツのメーカーから、今年12月までは納入が難しいという知らせが届いた。

困難に陥ったソルジェントへの支援に乗り出したのは、三星(サムスン)電子だった。三星電子はソルジェントに、スマート工場の専門家20人を派遣した。資材管理から物流動線の最適化、自動化設備の導入など、診断キットの生産から出荷までの全過程の工程改善を支援した。2週間後にチューブ生産の金型も開発して、独自に生産できるように支援した。以降ソルジェントの1週当たりの生産量は2万枚まで伸びた。

2日、三星電子は、このような内容が盛り込まれたスマート工場支援事業を紹介する映像を公開した。この事業は、三星電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の経営哲学である「同行」のビジョンに基づいて、2018年8月に開始された。新型コロナウイルスの拡散が始まった2月、李副会長は新型コロナウイルス克服のための緊急支援を発表して、「国民の声援によって成長した三星は、今のような時に当然、韓国社会と共に分かち合い、共に生きなければなりません。すべての努力をしましょう」と述べた。以降、李副会長は、スマート工場支援事業のような「共生」案を積極的に検討するように指示したことが分かった。

ソウル衿川区(クムチョング)にあるバイオベンチャー企業・コジェンバイオテックも、三星電子から支援を受けて、診断キット大量生産の困難を克服した。三星電子は、目で不良ラベルを確認しなければならなかった工程にビジョンラベルチェッカーを投入するなど、診断キット工程のかなりの部分を自動化させた。以後5600枚に過ぎなかったコジェンバイオテックの1週当たりの生産量は1万枚に増えた。

三星電子のスマート工場支援事業は、大企業と中小・中堅企業の共生努力が前向きな成果につながることを示す事例として挙げられる。三星電子のコ・ソクドン研究員は、「三星電子の製造革新のノウハウを中小企業に融合させて、『K防疫』に貢献したことでやりがいを感じる」と語った。


徐東一 dong@donga.com