「シュットリ」李康仁(イ・ガンイン=19、バレンシアCF)が値千金の決勝ゴールを決め、長い沈黙を破った。
李康仁は8日、本拠地バレンシアで行われたレアル・バリャドリードとのリーグ戦第35節で後半19分に途中出場した。1-1でドローで終わる気配が濃厚だった後半44分。ペナルティーエリアの右でボールを拾った李康仁は、中へ軽くドリブルしては左足で強力なミドルシュートでネットを揺らした。昨年9月26日(韓国時間)のヘタペ戦でスペインリーグデビューゴールを決めて以来286日ぶりとなる2ゴール目だ。バレンシアは、李康仁の得点を守り切り、2-1の勝利を収め、9位から8位(勝ち点50、13勝11分け11敗)へと順位を一つ上げた。勝利の主役になった李康仁の活躍について、地元メディア「マルカ」は、「李康仁はバレンシアのヒーローになった。今季にグラウンドで殆ど見えなかった彼は、この試合で眠っていた天才性が目覚めた」を絶賛した。
昨年、ポーランドで開催された国際サッカー連盟(FIFA)U-20ワールドカップ(韓国は準優勝)でゴールデンボール(MVP)を受賞し、世界レベルの有望株に浮上した李康仁だが、今季は所属クラブで主力の座を勝ち取れず、苦悩の日が続いた。李康仁は、この試合を含めて今季のリーグ戦14試合に出場したが、先発出場は2試合に過ぎなかった。こうした中、バレンシアは先月30日、成績不振を理由に、アルベルト・セラーデス監督を解任し、後任のボロ・ゴンサレス監督に指揮を任せるなど落ち着かない雰囲気だった。
バレンシアと2022年まで契約している李康仁だが、成長するためにはより出場機会の多いチームへの移籍を考えざるを得ない状況だった。最近バレンシアの地元メディア「スペル・デポルテ」は、「李康仁がバレンシアとの再契約を断り、移籍を求めた」と報じた。スペインメディア「フットボール・エスパーニャ」によると、オリンピック・マルセイユ、ニース(以上フランス)などのチームが獲得に関心を示しているという。
鄭允喆 trigger@donga.com