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グローバルレコード会社「韓国の新人を探せ」

グローバルレコード会社「韓国の新人を探せ」

Posted August. 04, 2020 08:12,   

Updated August. 04, 2020 08:12

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グローバルレコード会社が、韓国音楽市場の隠れた宝石の発掘に拍車をかけている。

世界最大手のポップレコード会社・ユニバーサルミュージックの韓国支社であるユニバーサルミュージックコリアは最近、初めて韓国国内のロックバンドと専属契約を交わした。2018年にデビューした5人組男性ロックバンド「ルアメル」である。ルアメルの新曲「Path」は、公開から2週間後にユーチューブでのプロモーションビデオのクリック件数が16万回を越えて、アイドルではなく、バンドとしては異例の成果を上げている。

今年初めにデビューした女性シンガーソングライター「msfitz(ミスフィッツ)」は、ソニー・ミュージックエンタテインメントの専属契約アーティストだ。淑明(スクミョン)女子大学作曲科でクラシックを専攻する才媛だ。魅力的な容姿、作詞・作曲能力を兼ね備えた期待の星だ。ソニーはボーイコールド、ダミアンなどのプロデューサー能力を持つシンガーソングライターを積極的に迎え入れている。ワーナーミュージックコリアは最近、JYPエンターテイメントで活動した歌手・パク・ジミンを迎え入れて、「ジェイミー」に改名して、韓国内外市場を同時に攻略する。

いわゆる直配会社と呼ばれるグローバルレコード会社の韓国支社は、1990年代から韓国に進出したが、この20年間、海外音楽に重点を置いた。ケンドリック・ラマー、マルーン5、アデル、アン・マリーなど、主に英米圏ポップスターの広報・マーケティングと音源・レコード流通が主な業務だった。韓国の歌手にもいくつか関心を持ったが、機能は限定的だった。レコード製作投資によって間接収入を上げたり、新人のPR、マーケティングを支援するのにとどまった。

最近、このような流れに明らかな変化が生じた。国内スターと専属契約を結んで発掘、トレーニング、マネジメント、レコード製作と活動支援をあまねくカバーしている。ユニバーサルミュージックコリアは2016年、R&Bシンガーソングライター・ディーンと専属契約を交わして以来、女性歌手SAAY、男性デュオ・1415の順に披露した。

受け身的な配給会社にとどまっていた直配会社の変化の背景には、音楽市場の急変がある。グローバル市場でK-POPの存在感の急上昇、そしてユーチューブとティックトックなどの音楽PRプラットフォームの変化がかみ合った。ユニバーサルミュージックコリアの関係者は、「K-POPの浮上で海外の韓国アイドルファンがアイドルのほか、バンド音楽、R&Bなど韓国大衆音楽全般に興味を持つ傾向が急増した」とし、「海外本社と海外プラットフォームの連結など、直配会社が持つネットワークとノウハウを活用して、国内新人音楽家で勝負をかける値打ちがあった」と話した。彼らは、韓国進出が間近に迫った世界1位の音源プラットフォーム「スポーティーパイ」を通じた韓国国内市場への影響力を高めることも狙っている。その一例として、「msfitz」は、韓国内での知名度は低いが、現在スポーティ-パイの韓国インディーズ音楽推薦リストである「In the K-Indie」のプレイリストの看板として登録されている。ソニー・ミュージック・コリアの関係者は、「韓国新人歌手を育成して、英語と韓国語の歌詞の曲を両方発表することで、複数の市場を一緒に狙う余地が大きくなった」と語った。

ユニバーサルミュージックコリアは最近、女性シンガーソングライター一人とさらに専属契約を結んだ。9月のデビューが目標だ。同社の関係者は、「視覚的魅力と音楽能力を兼ね備えて、海外市場にもふさわしいスター性を持った国内の新人を見つけるために、社内新人発掘人材を数的・質的に育てている」と耳打ちした。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com