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人口大国のお粗末な対応、米・ブラジル・インドの3国で世界の感染者数の半分

人口大国のお粗末な対応、米・ブラジル・インドの3国で世界の感染者数の半分

Posted August. 11, 2020 08:17,   

Updated August. 11, 2020 08:17

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10日、世界の新型コロナウイルスの累計感染者数が2千万人を突破した。昨年12月31日、中国が世界保健機関(WHO)に「正体不明の肺炎が発生した」と報告して約7ヵ月が経過した。

統計サイト「ワールドメーター」によると、10日午後3時基準で、世界の累計感染者数は2002万6186人、死者数は73万4020人にのぼる。今年6月28日に累計感染者が1千万人を突破するまでは最初の報告から約180日かかったが、さらなる1千万人の増加は43日しかかからず、感染者が急激に増加している。

特に1、2、3位の感染国であり、3億3千万人、2億1千万人、14億人の人口を保有する人口大国の米国、ブラジル、インドで新型コロナウイルスがなかなか収束せず、全体感染者の急増につながっていると分析されている。この3国の合計感染者数だけで1千万人を超える。ここにロシアと南アフリカ共和国を加えた上位5ヵ国の感染者は全体の59.4%を占める。これらの感染国は全て、△最高指導者の新型コロナ対応の失敗、△脆弱な医療システムと大きな貧富の格差、△感染予防に対する市民認識の欠如などの問題がある。

同日、米国の累計感染者数は519万9444人で、世界全体の感染者数の4分の1を上回った。事態の初期には、ニューヨーク、ニュージャージーなど人口が密集した北東部の主要な州で新型コロナウイルスが猛威を振るったが、夏を迎えて休養地が多いフロリダ、テキサス、カリフォルニアなど南部で感染者が続出している。

トランプ米政権はまだ海外からの入国者を検査していない。自宅隔離どころか発熱チェックすら実施しておらず、感染検査も最大2週間かかるなど、お粗末な防疫政策で批判を招いている。マスク着用の指針も一進一退し、国民の混乱を煽った。11月お大統領選の勝利を狙うトランプ政権の無理な早期の経済正常化、自由を重視する米国人特有の個人主義指向、勧誘や指示を拒む文化なども影響を及ぼしたとみられている。

ブラジルとインドは低所得層の人口割合が大きく、地域の医療格差が深刻で、大きな被害につながる可能性が高い。先進国に比べて統計の信頼度が低いことをから、これらの国の実際の感染者がはるかに多いと指摘されている。

アジアでは日本で感染が拡大している。緊急事態宣言が発令された4月に1日300~700人だった感染者が7月末から1千人を超え、最近では連日新規感染者が1500人を上回り、累計感染者数が5万人に迫った。にもかかわらず日本政府は依然として緊急事態宣言の発令に消極的だ。支持率の下落に苦しむ安倍晋三首相が、さらに下落することを懸念して緊急事態宣言の再発令に消極的になっているという指摘が出ている。安倍氏は9日、緊急事態宣言について「雇用や暮らしに与える影響を考えれば、できる限り避けるための取り組みを進めなければならない」と述べた。

欧州でも第2波が懸念されている。最近、フランス、イタリアなどでは5月の経済活動の正常化後、1日の新規感染者が連日最高値を更新している。これに対して、アイルランド、英国内の北アイルランドやスコットランドなどは集会の禁止など行動規制を施行している。


パリ=キム・ユンジョン特派員 ニューヨーク=ユ・ジェドン特派員 zozo@donga.com