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光復会の歴史と伝統に泥を塗った金元雄氏

光復会の歴史と伝統に泥を塗った金元雄氏

Posted August. 17, 2020 08:47,   

Updated August. 17, 2020 08:47

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光復会の金元雄(キム・ウォンウン)会長は15日、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」75年式典での演説で、「大韓民国は民族反逆者を清算できない唯一の国」とし、「親日清算」を主張した。金氏は、「李承晩(イ・スンマン)は反民族行為特別調査委員会を暴力的に解体し、親日派と結託した」、「愛国歌を作曲した安益泰(アン・イクテ)はベルリンで満州国建国10周年祝賀演奏会を指揮した」と主張した。また、顕忠院(ヒョンチュンウォン)の親日行為者の墓の移設を骨子とする国立墓地法改正の推進を呼びかけた。

金氏の演説はまるで政治遊説と錯覚するほどだった。故意に論議を呼ぶことを決意したかのように偏向的な言葉で溢れた。金氏は昨年も、「日本が経済報復で韓国経済を揺さぶり、民意を離反させ、扱いやすい親日政権を立てようとする」と述べ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「毅然とした対応」を称賛して論議を呼んだが、今年はその度合いをかなり越え、大いにずれていた。過去の歴史を否定する日本ではなく、むしろ韓国社会の内部を狙った。

金氏は、初代大統領と愛国歌の作曲家に対する呼称もなく、一部の事実を根拠に「親日民族反逆者」と罵倒した。さらに、「親日を保護して自身を保守だと言うことは、売国奴李完用(イ・ワンヨン)を保守だと言い張ることと何が違うのか」とし、親日を保守と結びつけた。歴史的人物の功過に対する客観的・総合的な評価は眼中になく、自分勝手にレッテルをはり、数十年の歴史を、ひいてはその歳月を生きてきた国民を親日かどうかに二分した。金氏は、「親日清算は与野党の政派的問題でも保守進歩の理念の問題でもない」と主張したが、提示した「民族-反民族」の対立構造は、二分することと何が違うのか。

このため、過去、共和党と民主正義党の党僚を経て国会議員(当選3回)を務めた金氏の奇異な経歴も注目されるほかない。金氏は自身の経歴について、「原罪であり生涯の業と考える」と話したというが、その後の彼の政派的で分裂的な言動を見ると、そのような反省は色あせる。独立有功者とその子孫が集まった光復会は、韓国の独立運動と大韓民国の正統性を象徴する報勲団体として、決して政治的な団体になってはならない。表皮的で扇動的な論理で分裂を煽る金氏が果たして代表としての資格があるのか問わざるを得ない。