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予期せぬ登場「第2の李世乭」、韓中囲碁界が大騒ぎ

予期せぬ登場「第2の李世乭」、韓中囲碁界が大騒ぎ

Posted August. 18, 2020 08:06,   

Updated August. 18, 2020 08:06

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最近、韓国国内の囲碁界が、李世乭(イ・セドル)級新鋭棋士の予期せぬ登場で期待に膨らんでいる。その主人公は17歳のムン・ミンジョン2段だ。

彼は今月初め、「第7回グロービス杯世界囲碁U-20」で優勝した。グロービス杯は、20歳以下の棋士を対象とするが、参加棋士の実力は世界トップクラスだ。ムン2段が破った李維淸(決勝)と廖元赫(準決勝)、謝科(準々決勝)8段は、それぞれ中国ランキングが13位、22位、16位の精鋭棋士だ。中国囲碁界では、韓国国内ランキング1位の申眞諝(シン・ジンソ)9段(20)の対抗馬として考えていた自国の棋士たちが、韓国ランキング150位の無名の棋士に次々と敗れて、驚きの反応を見せている。

ムン2段は「普段の実力だけ発揮すれば、十分勝てる相手だと思っていた」とし、「大会前に彼らの棋譜を見てじっくり準備したことが功を奏した」と語った。

囲碁界では、ムン2段についてランキングは低くても、「泥の中の真珠」と評価していた。2017年、英才入団大会を通じて入団した彼は、昨年、第7期河燦錫(ハ・チャンソク)国手杯英才囲碁大会で初めて優勝して、その名をはせた。彼は、韓国棋院の青少年国家代表チームリーグ(8人)で最近1位となり、来シーズンに国家代表チームに昇格する。今年の戦績は23勝10敗。特に今月は8勝1敗で、うなぎのぼりの勢いだ。キム・スンジュン9段は、「ムン2段の囲碁を人工知能で検討すれば、人工知能が推薦する手(ブルーサークル)をどんどん打つので、驚くことが多い」とし、「ムン2段のように隠された若い真珠が多く、外に取り出すことが韓国囲碁界の課題だ」と話した。

グロービス杯での優勝後、ハンゲーム、タイゼムなどのインターネット囲碁サイトでは、中国棋士たちからの対局申請が急増している。ムン2段は、10局に8局の割合で勝っており、グロービス杯優勝は偶然でないことを証明している。

ムン2段は、李世乭9段と似通ったスタイルの棋風を持っていると言われる。正確な手読みと強力な戦闘力で相手をKOさせたり、大逆転することが多い。ムン2段も、一番好きな棋士として李9段を挙げる。

「李世乭師匠の囲碁を見れば、私と勝負呼吸が似ているという気がします。特に前に座っている相手を圧倒する感じがします。私もそんな感じを与える棋士になりたいと思います」

国内ランキング1位と2位の申眞諝と朴廷桓(パク・ジョンファン、27)9段と比較すれば、どの程度のレベルかという質問に、「足りないものばかりだ。今は二人の師匠を超えるというよりは、やれるところまでやりたいという思いだけだ」と答えた。彼は、「今年中に世界大会の本選出場が目標であり、後は当然世界大会で優勝したい」とし、「何よりも囲碁ファンの脳裏にはっきりと残る棋士になるのが夢だ」と話した。


徐廷輔 suhchoi@donga.com