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米国防総省「北朝鮮、核兵器最大60個と世界3位水準の化学兵器を保有」

米国防総省「北朝鮮、核兵器最大60個と世界3位水準の化学兵器を保有」

Posted August. 19, 2020 08:29,   

Updated August. 19, 2020 08:29

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北朝鮮が最大で60個の核兵器と世界で3位水準の化学兵器を保有していると米国防総省が分析した。北朝鮮が保有する炭疽菌1キログラムを使用する場合、ソウル市民5万人を死に至らしめることができると予想した。

18日、米政府系放送局「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)などによると、米国防総省傘下の陸軍部は先月24日(現地時間)に作成した報告書「北朝鮮の戦術」で、北朝鮮が核兵器を20~60個の保有しており、毎年6個を生産できると明らかにした。北朝鮮が今年中に核兵器を最大で100個まで増やすことができるという一部報道にも触れた。

報告書は、2003年にリビアの独裁者カダフィ大佐が核兵器の放棄を宣言したが、11年に追放されたケースがあるため、北朝鮮が警戒して核兵器を放棄しないと診断した。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が18年、韓米の首脳に会って「完全な非核化」を約束したが、実行意思は不透明だと米国防総省は見ているのだ。

韓国軍の内外でも、北朝鮮が事実上、核保有国と認められるために、核兵器100個の製造に拍車をかけていると見ている。軍関係者は、「北朝鮮全域のウラン濃縮施設などを考えると、算術的に核兵器100個の製造は時間の問題」と伝えた。

 

また、報告書は、北朝鮮がサリンガスやVXなど約20種の化学兵器2500~5000トンを保有していると指摘した。これは、米国、ロシアに続き3番目に多いという。報告書は、「北朝鮮が米韓日3国を狙って炭疽菌や天然痘菌を搭載したミサイルを発射することができる」とし、「北朝鮮が炭疽菌1キログラムを使用しても、ソウル市民5万人を死に至らしめることができる」と警告した。

 

さらに報告書は、北朝鮮の偵察総局傘下のサイバー戦指導局「121局」に所属するハッカーの規模が約6000人にのぼり、ベラルーシ、中国、インドなど海外で主に活動していると分析した。彼らは、社会的混乱が主な目的の「ラザルス」、敵から情報を収集する「アンダリアル」、金融サイバー犯罪を指揮する「ブルーノロフ」、敵のレーダーをかく乱する「電子戦かく乱連帯」の4つの部隊で構成されているという。

このうち電子戦かく乱連帯は、北朝鮮内の唯一の電波妨害部隊で、平壌(ピョンヤン)に本部を置き、開城(ケソン)などに電子団大隊を布陣させたと米国は見ている。報告書は、この部隊が「米軍と同盟国の軍部隊の位置情報、兵器誘導システムなどをかく乱させる可能性がある」と強調した。

実際に北朝鮮は16年3月末から6日間、軍事境界線(MDL)南にGPS(全地球測位システム)かく乱攻撃を強行した。これにより韓国を含む14ヵ国の航空機1007機がGPS信号受信で障害を来たし、漁船約280隻が操業を停止する被害が発生した。米シンクタンク・ランド研究所のブルース・ベネット上級研究員は自由アジア放送(RFA)に、「韓国の優秀な軍事力で北朝鮮の攻撃に直ちに反撃できるという主張があるが、それは韓国の軍事レーダーがまともに作動するという仮定の下で可能ということだ」とし、「韓国レーダーは、北朝鮮の(電子戦)攻撃の対象になる恐れがある」と指摘した。


イ・ユンテ記者 シン・ギュジン記者 oldsport@donga.com · newjin@donga.com