フランス「リーグ・アン」の最強者パリ・サンジェルマン(PSG)が念願の欧州制覇に王手をかけた。
PSGは19日、ポルトガル・リスボンで行われたRBライプツィヒ(ドイツ)との今季欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝で3-0の快勝を挙げた。1970年に創設されたPSGは、クラブ史上初めて欧州クラブ対抗戦の最高峰である欧州CL決勝に進出した。英国BBCによると、PSGは欧州CL史上最多となる110試合目での決勝到達だという。
2011年にカタールの投資庁が持ち分を買収したPSGは、「オイルマネー」を使って選手の獲得に巨額をつぎ込んだ。歴代のサッカー選手最高額の移籍金(2億2000万ユーロ=約3101億ウォン)を記録したブラジル代表FWネイマール(28)やフランスの新星キリアン・ムバッペ(22)らの獲得に1兆ウォン以上を使ったPSGは、直近の8シーズンで7度もリーグ・アンを制したのに続き、欧州最高の座を狙えるようになった。すでにリーグ・アンとFAカップ(クプ・ド・フランス)、リーグカップを制したPSGは、欧州CLで優勝すれば4冠達成でシーズンを締めることになる。
PSGを決勝に導いたのは2015年に6400万ユーロ(約889)の移籍金でPSGに加入したサイドアタッカーのアンヘル・ディ・マリア(32=アルゼンチン)だった。前半13分に左足のFKシュートでマルキーニョスの先制点をアシストし、前半42分にはネイマールのパスを受けて左足で2点目を決めた。後半13分には、フアン・ベルナトのゴールをアシストし、1ゴール1アシストの傑出したパフォーマンスを見せた。
自身がゴールを決めたCLの17試合(15勝2分け)で所属チームが一度も負けたことがない珍記録を更新し続けているディ・マリアは、「今日みたいに、決勝でも夢を叶えて歴史を作りたい」と話した。PSGは24日に行われるオリンピック・リヨン(フランス)対バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)の準決勝の勝者と優勝を争う。
一方、ネイマールは試合後に新型コロナウィルス感染症の予防ルールを違反する行為をし、議論を呼んだ。「ユニフォーム交換の自粛を勧告する」としたUEFAのルールを守らず、ライプツィヒ選手とユニフォームを交換したのだ。英紙ザ・サンは、「ユニフォーム交換に対する懲戒でネイマールが自主隔離させられる場合、決勝に出場できなくなる可能性もある」と報じた。しかし、米国のフォックススポーツは、「ユニフォーム交換の自粛は勧告事項であって、禁止しているわけではない。ネイマールが懲戒処分を免れる要素だ」と分析した。試合終了後、UEFAはネイマールに対する措置についてはコメントしなかった。だが、懲戒処分の有無とは関係なく、ネイマールは軽率な行為だった批判されても仕方ないだろう。
鄭允喆 trigger@donga.com