経路不明の感染者が最多、みんなが基本に立ち返って自らを守るべきだ

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。２０日、陽性が確認された新規感染者数は２８８人で、１週間３桁を記録した。大半が首都圏に集中しているが、蔚山（ウルサン）、世宗（セジョン）、済州（チェジュ）を除く１４の市の全域で感染者が発生し、全国に広がる様相だ。２学期の授業開始を控え、学生と教職員の累計感染者も２４０人に急増し、学事や入試日程に支障を来たすのではないか懸念されている。

特に感染経路が分からない感染者が増え続けている。最近２週間に発生した感染者のうち経路不明の感染者の割合が１４.７％（２７２人）で、今年４月の統計集計以来、最高値を記録した。防疫網から抜けた感染者が地域社会を闊歩し、「静かに伝播」しているということだ。最近流行しているＧＨグループの変種ウイルスは、伝播力が他のグループより約６倍強く、経路不明感染者が今の速度でさらなる感染を起こせば、どこかで爆発的な大流行が起こるかわからない。

特に今月１５日、ソウル光化門（クァンファムン）集会の参加者の間で、ソウルサラン第一教会と関係のない感染者が次々に確認されており、懸念される。主宰側は、参加者の規模を５万人と推算するが、全国に散った参加者が経路不明の集団感染の雷管になる恐れがある。彼らの中でコロナ検査を受けた人は８５００人にすぎない。防疫当局は、今週末までに感染者が追跡されなければ、米国や欧州のような状況が到来する恐れがあると警告した。集会参加者は急いで検査を受け、地域社会の感染拡大を防がなければならない。もはやいつどこで感染してもおかしくない状況だ。外出を自制してマスクをつけ、手洗いを忘れてはならない。

今のように感染拡大を統制できない段階では、感染者を治療し、致死率を下げることが重要だ。しかし、大学病院の専門医が政府の医学部定員拡大と漢方調剤薬の健康保険適用に反対して、今日から無期限業務停止に入り、医師たちも２６日から２回目のゼネストを強行する予定だ。国民の生命を人質にして集団行動も辞さない医療界も、コロナ危機が終わる前に敏感な医療政策を一方的に強行し、対立を助長した要領の得ない政府も世論の支持を得られない。一歩ずつ譲歩して、まずはコロナの火から消さなければならない。