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コロナとの全面的な長期戦に突入、距離置きの第2.5段階など柔軟な戦略が求められる

コロナとの全面的な長期戦に突入、距離置きの第2.5段階など柔軟な戦略が求められる

Posted August. 25, 2020 08:28,   

Updated August. 25, 2020 08:28

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新型コロナの拡散の勢いが激しい。週末を迎えて検査量が減少した影響で、昨日の一日で新規感染者数は前日より減って264人を記録したが、11日間、毎日3桁の新規患者があふれ出て、医療と防疫システムに赤信号が灯った。新天地、梨泰院(イテウォン)クラブなど、単一規模の流行時とは違い、全国各地で全面的に集団感染が発生したことにより、感染症に関連する学術団体10カ所は昨日、「第3段階への格上げは避けられない」という声明を発表した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、「今の段階で防げなければ、ステップ3に格上げせざるを得ないだろう」と述べた。

今は、いつでもすぐに第3段階に突入して、官民総力戦を繰り広げる万全の態勢になっていなければならない状況である。しかし、政府は、いざ具体的な実行計画を問う質問に対して、「複数の案について議論している」という答えだけを繰り返している。第3段階に格上げされれば、必要不可欠な社会経済的活動を除くすべての日常活動が停止されるが、どのような活動がこれに該当するかについては決まったものがない。公共機関と民間企業は、必要な人員を除いて在宅勤務をしなければならない。しかし、公共機関の在宅勤務の割合を50%と決めただけで、「必須人員」とはどのような職種を意味するのか、政府も答えを出せずにいる。

第3段階が実施されれば、最も大きな打撃を受ける人たちは零細自営業者だ。政府は第3段階への格上げ時に営業停止の対象となる「中危険施設」として塾(300人未満)、ゲームセンター、映画館、カフェなどを例示しているが、「追加調整可能」という但し書きをつけておいて、営業を停止すべきかどうか一寸先も見通せないようにした。営業停止による損失を政府が補填するわけでもない。このため、生業の現場では、「飲食店もショッピングモールも営業するのに、なぜカフェは営業を停止しなければならないのか」「一般飲食店として登録されたライブカフェは可能で、屋内カフェはいけないのか」などの議論だけが広がっている。

第2段階は脆弱で、第3段階は経済的被害があまりにも負担になるなら、段階を柔軟に細分化して、第2段階と第3段階の間の中間段階に突入する案も検討しなければならない。カフェなどの店の営業も無条件停止の代わりに、入場者数制限などの中強度の柔軟な方法がいくらでも出せるだろう。

社会的距離置き(ソーシャルディスタンス)の第3段階は、韓国社会が一度も実施したことのない措置だ。今春の第1次大流行時は、距離置きシステムが2段階のみで構成されていた。政府がこれを3段階構造に変更したのが6月28日のことだ。二ヶ月が経っているのに、細かい施行案作りを手放したのだ。海外旅行が事実上禁止となって久しいが、児童生徒たちは最近も、毎朝海外旅行に行ってきたのかを問う「児童生徒健康状態自己診断」の質問にチェックしなければならない。政府から緩んだ防疫緊張感をきつく締め直し、隙間を見つけて埋めていかなければ国民の協力を期待しにくく、いつ終わるか分からないコロナの長期戦で勝つことはできない。