北朝鮮が、核兵器の小型化に成功でき、弾道ミサイルの能力を高める作業を推進していると、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの中間報告書が28日(現地時間)、明らかにした。
同報告書は、専門家パネルの独自の調査および評価と加盟国の報告を基に作成され、安保理理事国15ヵ国の承認を経た。報告書によると、北朝鮮は寧辺(ヨンビョン)核施設を中心に高濃縮ウランの生産、実験用軽水炉の建設、ウラン鉱山の作業など核兵器開発に関連する活動を進めているという。報告書は、「北朝鮮が過去の6回の核実験を通じて弾道ミサイルに装着できる小型化された核兵器を開発できると、いくつかの加盟国が評価した」と伝えた。また、「ある加盟国は、北朝鮮が浸透支援パッケージと多弾頭システムの開発のために(核兵器の)さらなる小型化を追求する可能性があると指摘した」と付け加えた。
外交当局者はこれに対して、「国際原子力機関(IAEA)の評価とほぼ同様」と説明した。北朝鮮の核活動が続いているという指摘が「加盟国の評価」とされているが、事実上IAEAのような専門機関も同意する内容ということだ。
北朝鮮が弾道ミサイルの能力を高める作業も継続していると、報告書は見通した。特に、「2019年に公開された弾道ミサイルを運用可能な兵器システムに向上させ、弾道ミサイル基地と関連産業のインフラを補強するためにスピードを出している」と説明した。
また報告書は、北朝鮮が不足した外貨を獲得するために、不法な労働者海外派遣活動を続けていることを具体的に示した。特に、北朝鮮の軍需工場部が、情報技術(IT)関連労働者を海外に派遣し、第3国人の国籍を盗用する方法で外貨稼ぎをしていることが明らかになった。
報告書は、「普通10、20人で構成された北朝鮮のIT労働力が中国で月10万ドル以上稼いでいる。彼らは第3国人の名前を使ってフリーランサーとして活動する」と伝えた。一例として、「中国延吉(ヨンギル)技術産業開発地区のシルバースターという会社に派遣された北朝鮮IT労働者16人が、昨年100万ドル稼いだ」と報告書は伝えた。北朝鮮はまた、モザンビークやアンゴラなどのアフリカの国に医療協力をするという理由で医療関係者を派遣した後、私立病院を運営して外貨を獲得した。
北朝鮮制裁で北朝鮮のサッカー選手が海外リーグで活動することもできなくなったという。「北朝鮮のロナウド」と呼ばれる韓光宋(ハン・グァンソン)選手は、イタリアのプロリーグで活動し、今年1月にカタールのアル・ドゥハイルに移籍したが、最近所属チームから追放された。イタリアのリーグで活動しチェ・ソンヒョク選手、オーストリアリーグで活動したパク・グァンリョン選手も、所属チームから追放されたという。
韓基渽 record@donga.com