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米軍トップら次々と自主隔離

Posted October. 08, 2020 08:04,   

Updated October. 08, 2020 08:04

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米軍トップらが集まる会議の出席者のうち新型コロナウイルスの感染者が発生し、統合参謀本部議長と陸海空軍最高指揮官が自主隔離に入ったことが明らかになった。ホワイトハウスに続きペンタゴンまで新型コロナウイルス感染者が発生し、米国の安全保障コントロールタワーが揺らいでいるという懸念が大きくなっている。

6日(現地時間)、米紙ワシントン・ポストによると、マーク・ミリー統合参謀本部議長のほか、軍トップらが自主隔離に入った。2日午前、会議に出席したチャールズ・レイ沿岸警備隊副司令官が5日、新型コロナの検査で陽性と判定され、同じ会議室にいた出席者全員が自主隔離の対象になったのだ。「タンク」と呼ばれるペンタゴンの非公開会議室で開かれたこの会議には、ミリー氏のほかに、ジョン・ハイテン統合参謀本部副議、ジェイムス・マコンビル陸軍参謀総長、マイケル・ギルデイ海軍参謀総長、チャールズ・ブラウン空軍参謀総長、主要司令部の司令官が出席した。同席した実務陣まで合わせれば、少なくとも14人が自主隔離の対象だと、AP通信は伝えた。出張中のマーク・エスパー国防長官とデービッド・バーガー海兵隊司令官の2人は会議に出席しなかった。

ペンタゴン内は大いに動揺したムードだった。新型コロナウイルスに感染した国内外の現役米軍と国防総省職員は4万7千人にのぼるが、これまで軍トップの感染および自主隔離はなかった。ホワイトハウス当局者は先週、外交安保分野の懸念を意識して、国防総省に軍トップの新型コロナウイルス感染状況を大衆に公開しないよう要請したが、ペンタゴン側が応じなかったと、米紙ニューヨーク・タイムズは伝えた。 

北朝鮮の10日の労働党創建75周年の前後に挑発の可能性が提起される状況で、韓米の対応に支障が生じることが懸念されている。中国、ロシアなども動く可能性があるという分析もある。ジョン・ブレナン元米中央情報局(CIA)長官はNPR放送とのインタビューで、「グローバルな敵対勢力の中で現在の散漫な状況を利用しようとするのか調べなければならない」とし、「中国が香港や南シナ海で何かをする可能性があり、ロシアがベラルーシや他国で何かを強行する可能性がある」と懸念を示した。

国防総省のジョナサン・ホフマン報道官は声明を出し、「ミリー議長は同日午前、検査で陰性が確認された」とし、「国防総省の警報段階や米国の武装兵力の態勢および能力に変化はなく、米軍は国家安全保障と利益を守るための準備ができている」と強調した。軍内の自主隔離者の中で新型コロナウイルスの症状が現れた人はいないという。

 

また、ブルームバーグ通信によると、沿岸警備隊のジェイナ・マッキャロン少佐と大統領を補佐する現役軍人などホワイトハウスの職員2人も、陽性が確認された。特にマッキャロン氏は、ホワイトハウス警護室(WHMO)所属で、核兵器発射コードが入っている「核のフットボール」を管理している。「核のフットボール」は、有事に大統領が核攻撃を承認する時に使う暗号が入っている黒いブリーフケースだ。ケネディ大統領の時から、大統領が行く所はどこでも付いて回る軍事安保の核心装置だが、このような装置の管理者もコロナに感染したのだ。

ホワイトハウスでは同日、トランプ氏の最側近の1人とされるスティーブン・ミラー大統領上級補佐官の陽性が確認された。ミラー氏は、反移民政策などを設計した「タカ派」の参謀だ。

これで今月に入ってトランプ氏の側近、選挙陣営および議会要人の感染者は14人に増えた。すでにホワイトハウスではホープ・ヒックス顧問、マクナニー大統領報道官、ニコラス・ルナ補佐官らが感染して隔離中だ。トランプ氏の再選戦略を総指揮してきたビル・ステッピン選挙対策本部長、ケリーアン・コンウェイ前大統領上級顧問、ロナ・マクダニエル共和党全国委員長も感染し、大統領選運動に支障を来たしている。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com