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「Kバッテリー」を傷つける中国、LG化学の打撃必至

「Kバッテリー」を傷つける中国、LG化学の打撃必至

Posted October. 12, 2020 08:56,   

Updated October. 12, 2020 08:56

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国土交通部(国土部)が、現代(ヒョンデ)自動車の電気自動車・コナEVの火災の原因として、「バッテリーセルの製造不良による内部ショットの可能性」を言及したことにより、グローバルバッテリー1位の座を守ってきたLG化学の業界での地位が揺らいでいる。8月にバッテリーのライバルである中国CATLに市場シェアを逆転されたのに続き、中国現地の「Kバッテリー」を傷つけるための報道も続いている。

●「コナ」火災に神経をとがらせる中国業界

コナEVの火災を巡る議論が浮上した今月初めから11日まで、中国国営放送・中国中央テレビ(CCTV)、新華社通信などの地元メディアは、「コナEVの欠陥通報のうち80%がバッテリー関連だ」「中国向けコナEVは、LG化学のバッテリーを使用していない」など、事件を詳細に報道しながら、「韓国で電気自動車の安全性を巡る懸念が出ている」と指摘した。現代自によると、中国現地のコナEVモデルはCATLのバッテリーを搭載している。まだ中国でコナEV火災は報告されていない。

とはいえ、中国産バッテリーが搭載された電気自動車で火災事故がなくはなかった。今年5月と8月に、CATLのバッテリー「NCM811」を搭載した中国自動車メーカー・GACの電気自動車「アイオンS」で計三回の火災が出て、中国産バッテリーの安全性問題が提起された。今回LG化学のバッテリーが搭載されたコナEVの火災が韓国内外で13件が続き、韓国産バッテリーも同じ議論を避けることができなくなった。

これに先立って、市場分析会社・SNEリサーチによると、CATLは6ヶ月ぶりにLG化学を抜いて、今年8月に世界電気自動車のバッテリー使用量シェアで1位(26.1%)についた。使用量基準で、CATLが2.8GWh(ギガワット時)でLG化学(2.4GWh)を上回った。

これは、中国現地で新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)事態が収まり、これまで萎縮していた市場需要が大幅に回復しているからだ。実際、8月の中国電気自動車のバッテリー使用量は、前年同月比二桁(37.4%)伸びた。1〜8月の累積シェアは、依然LG化学がグローバル1位だが、今回のバッテリーの安全性議論の波紋によりランクが変わる可能性がある。

●業界、「信頼性打撃は必至」

LG化学は、国土部の発表以来、「現代自と共同で行った再現実験で火災は発生しなかった。火災の原因はバッテリーセルの不良と断定できない」と反論したが、業界では、信頼性への打撃を避けられないと予想する。火が出た被害車両のバッテリーパックがほとんど全焼して、追加の原因把握には時間がかからざるを得ないからだ。

これに先立って、2016年、三星(サムスン)電子の「ギャラクシーノート7」の発火事件の時も、国土部の今回の発表と同じように、バッテリーセル分離膜の欠陥が原因と明らかになったことがある。2017年から昨年まで33件が発生したエネルギー貯蔵装置(ESS)の火災は、結局根本的な原因を解明できず、バッテリ内部のエネルギー密度を下げる方法で解決された。

バッテリー業界では、バッテリーと関連した問題は、セル欠陥、パッケージ工程の欠陥、そして運行中に生じる管理欠陥(充電電圧の超過など)など、いくつかの可能性がありうるだけに、「セル欠陥の可能性」とくぎを刺した今回の発表は、やや性急だったという批判も出ている。

バッテリーメーカーの関係者は、「バッテリー火災は、解明期間が長いだけでなく、自動車メーカーからすれば、とりあえずリスクが発生すれば、競合他社製品による交換も可能だ。中国の競合他社が欧州顧客の確保に注力している状況で、韓国企業が打撃を受けかねない」と懸念した。


郭道英 now@donga.com