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BTSの受賞感想にも因縁をつける中国の傲慢と覇権主義

BTSの受賞感想にも因縁をつける中国の傲慢と覇権主義

Posted October. 14, 2020 08:32,   

Updated October. 14, 2020 08:32

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防弾少年団(BTS)は7日、ヴァン・フリート賞を受賞して、「今年のイベントは、韓国戦争70周年を迎えてその意味が格別だ」とし、「私たちの両国が一緒に経験した苦難の歴史と多くの男女の犠牲を永遠に記憶するだろう」と感想を明らかにした。ところが、中国のネットユーザーらはこれを巡って、「『両国』という言葉の使用は、韓国戦争当時、中国兵士たちの尊い犠牲を無視した」として不買運動まで煽る大々的な攻勢に出た。

中国政府も割り込んで騒ぎを煽り立てた。中国外交部のスポークスマンは一昨日、「BTS問題に関する報道やネットユーザーらの反応に注目している」と手伝った。ネットユーザーらが先に出た後、国営メディアが報道して、政府が水面下で操る典型的な世論工作の順序を踏むのではないかという疑念を消すことができない。不買運動直後、韓国企業はすぐにBTSをモデルに掲げた広告から降ろした。3年前にTHAAD(高高度ミサイル防衛システム)を巡る報復措置がどれほど執拗で残酷に続いたかについての学習効果まで現れたのだ。

今回のBTSへの攻撃は、前後の文脈なしに乱暴を働く中国ネットユーザーらのデジタル時代の人海戦術をそのまま見せた。米軍2軍団長として韓国戦争に参戦して、米8軍司令官まで務めたジェームズ・ヴァン・フリート将軍を称えて制定されたこの賞は、韓米親善団体であるコリアソサエティーが、韓米関係の発展に寄与した人物に授与する。受賞者の韓米関係への言及がないのがむしろ異常と言える。

韓国戦争を、いわば「抗米援朝戦争」と規定している中国は、北朝鮮の南侵事実は無視してきた。THAADを巡る報復も、核脅威の原因である北朝鮮ではなく、被害者である韓国だけを狙ったものだ。中国のBTS攻撃も歴史的事実を無視して力で押し付ければいいという発想から始まったもので、その目的は明らかである。中国経済力に対抗できないのだから、米中対立の中で中国の肩を持つべきだというのだ。米国の反中戦線の拡大を防ぐためには、どんな無理もいとわないという傲慢な行動と言わざるを得ない。

習近平政権以後、歴史の美化が深刻化し、中国の覇権主義的行動は度を超えている。今は9億人を超えるネットユーザーらを動員して、相手国の企業と政府を公然と脅かす覇権主義的行動もためらわない。このような状況で、韓国政府が「米国と安全保障、中国と経済」という図式的アプローチにこだわるのは安易な認識と言わざるを得ない。韓中関係を最小限の国際ルールが働く関係にするために、堂々と発言すべきことは口にする対中政策を考えなければならない。