米国と英国が、2018年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開会式でハッキングした主犯として、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の「74455」部隊を名指しした。当時、攻撃によって開会式の途中、メイン記者会見場に設置された放送システムが麻痺し、組織委員会ホームページにアクセス障害が発生した。
CNNなどによると、米司法省は19日、「ロシア軍情報機関の要員が、平昌五輪関連のコンピュータ数千台のデータを削除し、作動不能にした。彼らはマルウェア『Olympic Destroyer』で攻撃を加えた」とし、「攻撃理由は報復のため」と明らかにした。この部隊所属の情報要員6人をコンピュータ詐欺、個人情報の盗用、コンピュータ損傷など7つの罪目で起訴する方針だと付け加えた。
2014年にロシア南部の保養地ソチで開催された冬季五輪で、ロシア政府は優秀な成績を出すために自国選手に禁止薬品を服用させた。その後、これを組織的に隠した事実まで明るみになり、2017年12月、国際オリンピック委員会(IOC)がロシア選手団の平昌五輪の出場を禁止した。これに恨みを抱いて、犯行に出たということだ。
ロシアのハッカーは攻撃後、中国および北朝鮮ハッカーのように偽装までした。ジョン・デマーズ米司法次官補は、「ロシアのサイバー攻撃は意地悪をする子どもと一国家の資源が結びついたケース」と非難した。米メディアは、今回の起訴が2016年の米大統領選に介入した疑惑を受けているロシア情報機関が来月の大統領選に介入しないよう事前に取り締まり、警告を与える次元のものだと解説している。
英外務省も同日、2016年のウクライナ電力網がマルウェア攻撃を受け、同年冬に東欧全体の暖房・電力が麻痺した事態、2017年5月のフランス大統領選当時、マクロン大統領の選挙陣営および一部の地方自治団体で発生した電子メールハッキング事件も、ロシアの犯行だと発表した。また、国立サイバーセキュリティセンターの最近の調査に基づいて、ロシアが最近「東京五輪組織委員会および後援者にも偽のアカウントやウェブサイトを作ってハッキングを準備するなど攻撃を試みた」と暴露した。
金潤鍾 zozo@donga.com