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朝鮮時代にも宅配・配達員がいた、朝鮮時代の庶民の暮らしが分かる「朝鮮雑史」

朝鮮時代にも宅配・配達員がいた、朝鮮時代の庶民の暮らしが分かる「朝鮮雑史」

Posted November. 03, 2020 08:59,   

Updated November. 03, 2020 08:59

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「太上4年、高句麗が再び使者を送って、千里人10名と千里馬一頭を捧げた」(「十六國春秋」)

高句麗の広開土王は、五胡十六国時代の中国南燕の王・慕容超に「千里人」と千里馬をプレゼントとして送った。千里人とは長い道のりを早く、よく走る人だ。馬は当然人より早いが、維持費が高くつくのが問題だった。馬の代わりに走る職業が生まれ、朝鮮時代には彼らを報狀使と呼んだ。大雪が降ったり、食事を取れずに早く走れなかったり、一日でも遅れたりした場合は罰金を払わされた。最近、宅配・配達員の過労死が問題となる状況を彷彿とさせる。

数百年前も今も、業の疲れは同様のようだ。韓国学中央研究院出身の研究者4人が、現在と異なるように見えて実は同じの朝鮮時代の「job(仕事)」に焦点を当てた「朝鮮雜史」(民音社)を発行した。東亜(トンア)日報に2017年から1年3ヶ月間投稿したコラムに肉を付けた。

縁のない遺体を処理する埋骨僧は、孤独死の問題を連想させる。1614年、李睟光(イ・スグァン)の「芝峰類說」には、「飢えた民が、白昼に互いに殺しあって食い、疫病まで重なって死んだ者が続いた。…僧侶たちを募集して彼らを埋めたら、翌年に終わった」という記録がある。埋骨僧は、家族のない遺体を見つけて仏教式の葬儀を行い、墓場を探してあげた。国から与えられる穀物をもらって生計を立てた埋骨僧は、準公務員の身分だった。

軍免除を受けようと正常な歯を抜いたり、医療記録を改ざんしたりするなど、便法が飛び交う昨今のように、朝鮮時代も兵役逃れがあった。ただ、当時は貧しい民が生活を理由に軍隊を行けない理由が大きかった。軍役を代行する日雇い労働者を代立軍と呼んだ。両班は、代立軍を不法行為に悪用した。1700年、イ・セジョンは科挙の試験場を守る軍卒を買収後、自分のしもべを代立軍の代わりに送らせ、その隙に不正行為をして合格することができた。しかし、官職についた後、この事実がばれて、地方に追い出された。

海外で人気のKビューティーのDNAを推測できる職業もある。朝鮮時代の王室と士大夫の女性たちは化粧への関心が高かった。唯一の女性実学者・憑虛閣李氏は、「閨閤叢書」で、顔メイクや髪型の実状を詳細に記した。このときに活動した人々が、化粧品販売商「売粉区」である。彼らは卸売や訪問販売を行い、19世紀は薬屋形態の化粧品店を営んだ。

自営業者の起業がチキン店に集中するように、かつては一番普通だったのが草履やござの商売だった。材料費が安価な草履は「絶えず」消費される消費財であり、ござも、特殊な技術がなくても簡単に作ることができたからだ。筆陣である檀國(タングク)大学東洋研究院のチャン・ユスン教授は、「技術が発展しても、生活の問題は形が変わるだけで、基本的に類似した点が多い」とし、「どの職業でも、各分野のトップはお金をたくさん稼ぐことも今と似ている」と主張した。


崔고야 best@donga.com