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DGアルバムを発売したソプラノ・パク・へサン「韓国歌曲が私の自由な精神を最もよく伝えられる」

DGアルバムを発売したソプラノ・パク・へサン「韓国歌曲が私の自由な精神を最もよく伝えられる」

Posted November. 12, 2020 08:50,   

Updated November. 12, 2020 08:50

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今年、夢の舞台であるニューヨークメトロポリタンオペラ(メト)に、フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」のグレーテル役で主役デビューする予定だった。新型コロナウイルス感染症のパンデミックでキャンセルされると、「そんなこともあるだろう」と思った。続いてメトのモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」のツェルリーナ役の出演もキャンセルとなった。「その時は本気で悲しいと思いました」

ドイツ・グラモフォン(DG)のデビューアルバムの録音も、ドイツでオーケストラの会合が禁止されたことで漂流した。奇跡的に、オーストリアに行って録音できた。パンデミックの中で、DGが初めて発売したアルバムだった。5月は、DGのオンラインコンサート「楽興の瞬間」で、羅運榮(ナ・ウンヨン)曲の「詩篇23篇」を歌って、「美しい韓国の歌」を知らせた。ソプラノ・パク・へサン(32)の2020年のできごとである。

デビューアルバム「I am Hera」の発売と20日のロッテコンサートホールでのリサイタルを控えて、10日、記者懇談会で、パク・へサンは、「仕事をしながら、自分の隣の人々を助けることができる人になりたい。オペラで言えば、スーブレトゥ(Soubrette)の役割がいい」と話した。スーブレトゥとは、オペラで悪知恵のはたらく、機知に富んだ女性の役割を意味する。

「昨年、英グラインドボーンオペラフェスティバルで、ロッシーニの『セビリアの理髪師』のヒロイン・ロジーナ役を引き受けました。この公演を見たDGのクレメンス代表から『今まで見たロジーナの中で3本の指に数えられる』と言われました。ロジーナは、富と名誉よりは自分が本当に望むものを追求する女性です」

彼女は懇談会に入りながら、「詩篇23篇」と「セビリアの理髪師」のうち「ある声が今しがた」などを歌った。共鳴点が高く、軽い声の伝統的なスーブレトゥよりは一層「ボディがしっかりした」声だった。「セビリア…」の最低音も楽譜通りにこなした。「詩篇23篇」のクライマックスで叫ぶフォルティッシモは、耳に響いてくる圧倒感が十分だった。どんな曲でもよくこなす声だ。

彼女は、「私の声はリリック(叙情的)ソプラノだが、将来的にはよりドラマチック(劇的)な役割もこなせるというアドバイスを聞く。今楽しい気持ちで好きな役割をすれば、後日、他のレパートリーが開かれたとき、退屈しないように、新しい声を出すことができるだろう」と語った。氏の芸名「ヘラ(Hera)」は、神話で家庭と女性をつかさどる「脇役の」女神だが、最も強力な女神でもある。

20日の公演で、彼女は、アルバムに収録されたパーセル、グルック、ロッシーニなどのオペラアリアとキム・ジュウォンの「蓮の花に会いに行く風のように」を歌う。アルバムには、5月のオンラインコンサートで賛辞を受けた「詩篇23篇」も収録した。彼女は、「私の自由な精神を最もよく伝えることができる歌が韓国歌曲だ。世界に意欲的に知らせたい」と語った。

3万~10万ウォン。お問い合わせは、


ユ・ユンジョン文化専門記者 gustav@donga.com