NCソフトが、四半期最大の売上を上げたモバイルゲーム「リネージュ」の人気に力づけられて、第3四半期(7~9月)に市場の予測値を上回る業績を上げた。史上初めて年間売上高が2兆ウォンを超えることが確実とみられる。
16日、NCソフトは、連結財務諸表基準で第3四半期の売上高が前年同期比47%増の5852億ウォンを達成したと公示した。営業利益は、同期間69%増の2177億ウォンとなっている。
今年第3四半期までの累積業績は、売上高が1兆8548億ウォン、営業利益が6680億ウォンと暫定集計された。昨年1年間の売上高1兆7012億ウォンを3期ぶりに上回った。金融投資業界では、年間売上高の2兆ウォン達成は確定的であり、現在の年間営業利益の試算値は8000億~9000億ウォンだが、第4四半期(10~12月)によい業績を上げれば営業利益1兆ウォンの突破も可能だという期待も出ている。
モバイルゲームが3896億ウォンの売上を上げて、全体業績をリードした。代表作である複数で接続するオンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)リネージュMが、大規模なアップデートを通じて利用者を集めて、今年第2四半期(4~6月)より53%増の2452億ウォンの売上を上げた。リネージュMは今月現在、グーグルプレイストアで売上1位となっている。NCソフトのイ・チャンウクIR室長は、「リネージュMの売上高は、四半期ベースで2018年第1四半期(1~3月)以来最大だ」と説明した。他のモバイルゲーム「リネージュ2M」も、1445億ウォンの売上を上げて興行を続けた。
リネージュやリネージュ2、アイオンなどのNCソフトのPCゲームも、前四半期より売上高が伸びた。特にリネージュの知識財産(IP)を活用したゲームの売上の割合が約78%を占めている。新型コロナウイルスの感染拡大でゲームユーザーが増加した影響を受けたものとみられる。NCソフトは、「第4四半期も既存のゲームの更新と新作ゲームを通じて売り上げが伸びると見られる」と語った。
NCソフトに先立って業績を発表したネクソン、ネットマーブルなどの大手ゲーム会社も第3四半期に良い成績を収めた。第3四半期に史上最大の売上を上げたネクソンは、年間売上高3兆ウォン突破を目前に控えている。ネットマーブルは、業績不振の懸念が出てきたが、第3四半期に成長傾向を見せて、昨年に続いて今年も売上2兆ウォンの達成が有力な状況だ。
新型コロナにより、ゲームが非対面レジャー生活の代表格として浮上し、韓国内ゲーム会社の業績も改善する兆しを見せている。カカオゲームズは、第3四半期の売上高が前年同期比54.2%、営業利益は177.7%伸びた。中堅ゲーム会社・ネオウィズも、売上高と営業利益がそれぞれ23%と182%伸びた。
しかし、市場競争が激しくなり、一部のゲーム会社の業績はむしろ停滞する様子を見せている。中堅ゲーム会社・パールアビスの営業利益は、前年同期比11.2%減少しており、カムツスの営業利益も15.8%減少した。ウィメイドは、マーケティング費用の増加で第3四半期に営業赤字を出した。ゲーム業界の関係者は、「有名IPへの高い依存度、MMORPGへの偏り現象が改善されていない」とし、「新型コロナによるゲームの特需が終われば、力量の足りないゲーム会社の競争力はさらに低下するだろう」と分析した。
李建赫 gun@donga.com