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米、ICBMの迎撃実験に初成功

Posted November. 19, 2020 08:24,   

Updated November. 19, 2020 08:24

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米国が艦上から迎撃ミサイルを発射し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を迎撃する実験に成功した。地上から迎撃ミサイルを発射する従来の方式ではなく、艦上から発射したミサイルでICBM迎撃実験に成功したのは初めて。先月、北朝鮮が新型ICBMを公開し、核心技術である大気圏再突入技術まで確保した可能性が高まり、米国が海上迎撃実験で牽制する狙いもあるとみられる。

米国防総省ミサイル防衛局(MDA)は17日(現地時間)、イージス駆逐艦「ジョン・フィン」(DDG-113)から発射した迎撃ミサイルで、ICBMに見立てた飛翔体の迎撃実験に成功したと明らかにした。同駆逐艦は、イージス弾道ミサイル防衛(BMD)システム装備を搭載し、新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」で飛翔体を破壊した。

MDAによると、米東部時間で同日午前0時50分、南太平洋のマーシャル諸島クエジェリン環礁のロナルド・レーガン弾道ミサイル防衛試験場からICBMに見立てた飛翔体がハワイ北東方向の海域に向けて発射された。イージス駆逐艦「ジョン・フィン」は、ICBMの軌跡を分析し、「SM3ブロック2A」を発射して宇宙空間で飛翔体を破壊した。MDAのジョン・ヒル局長は、「イージスBMDプログラムの驚くべき成果であり、重要な里程標」とし、「(今回の実験は)予想できないミサイル脅威への対策を提供する」と強調した。

 

こうした中、米情報当局は、北朝鮮がICBMの大気圏再突入技術を確保し、米本土まで攻撃できる能力を備えたと把握しているという。ワシントンのシンクタンク「ヘリテージ財団」は同日、報告書「2021米軍事力指数」で、「米中央情報局(CIA)は北朝鮮のICBMが米本土を目標にする正常軌道で発射される場合、適切に作動すると見ている」と伝えた。

 

ICBMの再突入技術は、核の小型化とともに北朝鮮が対米核攻撃力を具備するための「最終関門」。ICBMの発射後、核弾頭を搭載した再突入体(RV)が大気圏を出て再び突入し、音速の20倍の速度で下降し、摂氏約8000度の摩擦熱と巨大な衝撃に耐えて目標地点に投下されてこそ、ICBMの実戦運用が可能になるためだ。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 ユン・サンホ軍事専門記者 lightee@donga.com