大統領選で勝利宣言をした民主党のバイデン前副大統領が、次期政権の国務長官にアンソニー・ブリンケン元国務副長官(58)を起用すると、主要外信が22日に一斉に報じた。国家安保担当の大統領補佐官には、ジェイク・サリバン元副大統領補佐官が有力視されている。
米紙ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどによると、バイデン氏は24日、ブリンケン氏を国務長官候補として発表する計画だ。ブリンケン氏は2013~15年、オバマ政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)、15~17年には国務副長官を務めたベテラン外交官だ。02年にバイデン氏が上院外交委員長を務めた時、上院外交委首席専門委員として親交を深め、それ以来20年近くバイデン氏の側近として活動してきた。
ブリンケン氏が国務長官に就任すれば、同盟重視やパートナー国家との協力強化などに力を入れるバイデン氏の外交安保政策を率いる責任者になる。ブリンケン氏は、対北朝鮮政策では強硬派とされる。ブリンケン氏は、米マディアとのインタビューで、「北朝鮮を交渉のテーブルに出てこさせるために真の(対北朝鮮)経済圧力に臨まなければならない」と述べ、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長については、「最悪の暴君の1人」と批判したことがある。
大統領補佐官に起用されるサリバン氏は、ヒラリー・クリントン元国務長官の側近とされた外交安保の専門家だ。13年のイラン核合意の妥結を引き出した隠れた立役者で、バイデン政権がイラン核合意への復帰、およびその過程で追加協議に入る場合、サリバン氏が前面に出てくるという観測が流れている。
ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com