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回帰する米国、韓国外交も正常化の道に進まなければ

回帰する米国、韓国外交も正常化の道に進まなければ

Posted November. 25, 2020 09:10,   

Updated November. 25, 2020 09:10

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バイデン米次期大統領が24日、新政権の初代国務長官にアントニー・ブリンケン元国務副長官、国家安保担当の大統領補佐官にジェイク・サリバン元副大統領補佐官を指名するなど、外交安保チームの陣容を発表した。バイデン氏は、「就任初日から(国際舞台の)テーブルの上席に米国の席を取り戻すために準備されたチームが必要だ」と人選の背景を明らかにした。時を合わせて、これまでトランプ大統領の協力拒否で支障を来たしていた政権移行の手続きも公式に始まった。

 

米国の新たな外交安保チームは、対外政策で経験豊富なベテランの専門家たちで構成された。トランプ氏の米国第一主義を廃棄し、同盟重視とリーダーシップの回復を骨子とした伝統的な米国外交に復帰するという明確な信号だ。彼らは外交に重点を置くバイデン氏の「分身」であり「腹心」として、トランプ政権の逸脱から脱し、国際主義的な多国間協力に復帰する外交正常化に乗り出すことが期待される。

バイデン外交チームの構成は予告された通り、韓国外交にも抜本的な変化を悩まなければならない課題を投げかける。韓米同盟の面では、在韓米軍駐留経費負担の過度な圧力から脱し、順調な関係回復も予想されるが、北朝鮮核問題の対応や日韓関係では少ならからぬ意見の相違と対立が予想される。

何よりもバイデン氏のチームは、以前とは異なる北朝鮮核問題に対するアプローチ、すなわち多国間圧力外交を展開するだろう。ブリンケン氏とサリバン氏は、2015年に妥結したイラン核合意に重要な役割を果たした。ブリンケン氏は、「北朝鮮とも同じ方向で動く機会がある」とし、イラン式の解決策を提示した。交渉のための制裁強化、周辺国との協力、実務交渉から始める段階的アプローチがその核心だ。

イラン核合意は困難な交渉の産物だ。交渉の大きな枠組みに合意した後、最終署名まで20ヵ月かかった。さらに欧州主要国と共に成し遂げた持続可能な合意だった。核申告も拒否し、首脳間の直接取引に固執する北朝鮮の態度が変わらない限り、期待できない解決策だ。北朝鮮が過去のやり方で再び挑発サイクルに出れば、結果は「圧力と無視」しかない。

このような大きな変化にもかかわらず、文在寅(ムン・ジェイン)政府内外には「同じ民主党政府」から「トランプ政策継承論」まで変化を直視しない根拠のない自信だけだ。去る4年間の南北関係最優先の韓国外交の成績表はみすぼらしいことこの上ない。成果はなく、北朝鮮の核能力だけを育て、韓米・日韓関係は後退した。北朝鮮非核化政策の抜本的な軌道転換を含め、外交政策全般の見直しを通じて、韓国外交も正常化の道を模索しなければならない。