今年、米ナスダックに華やかに進出した水素トラック会社「ニコラ」とデジタルX線会社「ナノックス」の株価が、技術力を巡る議論を経た後対照的な様子を見せている。韓国投資家らの悲喜も分かれている。
1日(現地時間)、ニコラの株価は14.89%安の1株=17.37ドルで取引を終えた。前日も株価が26.92%急落した。バッテリーシステムと燃料電池の技術分野で、ニコラと20億ドル規模の協力事業を推進していたジェネラルモーターズ(GM)が、ニコラの持分買収を諦めた影響が大きかった。「水素トラックを丘から押して転がした」という技術力を巡る論議が提起された後、経営から手を引いた創業者・トレバー·ミルトンなどの主要内部者の保有株式が義務保護前受から解除され、市場に供給される可能性があるというニュースも悪材料となった。
同日、ナノックスは1株=59.20ドルで取引を終え、「詐欺論議」以前の高値の水準まで回復した。ナノックスは4日、北米放射線学会のカンファレンスで医療撮影機器「ナノックスアーク」の実演を行うことにしたというニュースが好材料となった。モルガン・スタンレーやクレディ・スイスなどの世界的な投資銀行(IB)や年金基金などがナノックスに流入したというニュースも、株価上昇を支えた。ナノックスは9月、空売り勢力からデジタルX線の次世代映像撮影機器(ARC)関連映像を操作したという攻撃を受け、株価が急落した経緯がある。
シンデレラのように登場した両企業の初期の歩みは似ている。ニコラの「水素トラック」とナノックスのデジタルX線は、革新技術として期待された。両社は完成品がないにもかかわらず、今年6月と8月に米ナスダックに上場した。株価も一時、公募価格対比300%以上高騰した。韓国の大企業であるハンファ・グループとSKテレコムが、それぞれニコラとナノックスの主要投資家として参加した。技術力を巡る議論が持ち上がった後、両社は空売り勢力の攻撃に苦しんだ。
論議後の行動は違った。ナノックスは、技術実演のための具体的なスケジュールを公開し、機関投資家らの投資を誘致して、技術保有を巡る議論を正面から突破した。ニコラは創業者が経営から手を引き、技術力の立証も遅々として進まない様子を見せて、危機を迎えているという評価が出ている。
技術株の大儲けを夢見ていた韓国「西学アリ」たちの投資成績も食い違っている。先月末、国内投資家が保有したニコラ株は1億6000万ドル(約1700億ウォン)規模で、海外株式投資銘柄の中で36番目に多かった。株価が暴落すると、投資家らが300億ウォン以上も損切りに乗り出し、1日後の1日の保有順位は50位以下に下がった。ナノックスは、1億9800万ドルで27位だった株式保有量が、1日で3200万ドル分増えて20位に浮上した。
キム・ジャヒョン記者 zion37@donga.com